(福島 香織:ジャーナリスト) 新型コロナ感染症が再び広がり、不動産市場の調整が難航する中で、中国の信託業界の危機が深刻化している。 中国信託業協会の公表した最新のデータによると、2022年第3四半期、業界の累計売上は673.5億元、前年同期比22.8%の下落となった。累計利益は381億元で、前年同期比31.2%の下落である。 こうした中国信託業界の危機を象徴する事件が、2019年に巨額デフォルトを起こした「安信信託事件」だ。その安信信託が3年の時間を経て昨年(2022年)末に再編プロセスをほぼ終え、「建元信託」に社名を変更した。これで、中国からは「安信」が消えた。 先日、この事件で巨額資産を失った投資家たちから、事件の真相が公式に報じられているものよりもずっと深刻であるとの話を聞いたので、紹介したい。 資金を横領していた幹部たち 安信信託は中国最初の投資信託運用会社で、前身は鞍山市信託投
ロシア大手銀子会社、破綻の可能性 急速な預金流出で―欧州中銀 2022年02月28日18時30分 ロシア銀行大手ズベルバンクから預金を引き出すために列をつくる人々=25日、チェコ・プラハ(AFP時事) 【フランクフルト時事】欧州中央銀行(ECB)は28日、ロシア最大の銀行であるズベルバンク傘下の「ズベルバンク・ヨーロッパ」などについて、破綻状態にあるか、破綻する可能性が高いと発表した。ウクライナ情勢が悪化する中、急速に預金が流出。債務の支払いができなくなる恐れがあるという。 <ウクライナ情勢 最新ニュース> ECBは、オーストリアのウィーンに本店を置くズベルバンク・ヨーロッパと、同行のクロアチアとスロベニアの子会社について「地政学的緊張による風評の影響で、大規模な預金流出があった」と指摘した。ズベルバンク・ヨーロッパの昨年末時点の総資産は136億ユーロ(約1兆7500億円)。 国際 ウクラ
高級車専門カーシェア会社「Sグループ」の破綻から半月あまり。同社の破綻と同時に、600人ものオーナーがローン地獄に陥った騒ぎは、ワイドショーで取り上げられるなど社会問題化しつつある。240台の高級車が放置された埼玉県草加市の駐車場を訪れると、途方に暮れるオーナーたちの姿があった。 *** “高級車のオーナーになって投資をしませんか?” オーナーたちは、Sグループから“費用ゼロの儲かる投資”として勧誘され、7年の長期ローンを組んでベンツ、レクサス、BMWなどの高級車を購入していた。 事情に詳しい中古車販売業社によれば、 「ローン代、保険代、自動車税などの諸々経費は、オーナーたちから車を預かったSグループが、カーシェア事業で出す利益から支払い続ける約束でした。実際、Sからは毎月のローン代金などが振り込まれていましたが、8月末ころからSの資金繰りが悪化して入金がストップ。10月上旬には事業停止と
240台の高級車が置き去りにされている駐車場では、自分の車が見つからないと青ざめているオーナーの姿があった(埼玉県川口市) 高級車専門カーシェア会社「Sグループ」の破綻から半月あまり。同社の破綻と同時に、600人ものオーナーがローン地獄に陥った騒ぎは、ワイドショーで取り上げられるなど社会問題化しつつある。240台の高級車が放置された埼玉県川口市の駐車場を訪れると、途方に暮れるオーナーたちの姿があった。 【写真】「詐欺師」の常套句12選 *** “高級車のオーナーになって投資をしませんか?” オーナーたちは、Sグループから“費用ゼロの儲かる投資”として勧誘され、7年の長期ローンを組んでベンツ、レクサス、BMWなどの高級車を購入していた。 事情に詳しい中古車販売業社によれば、 「ローン代、保険代、自動車税などの諸々経費は、オーナーたちから車を預かったSグループが、カーシェア事業で出す利益から支
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