――原作はどのような構想を経て描かれたのでしょうか? もともと読切をたくさん描きたいと思っていて、普段から﹁こういうのを描きたい﹂というアイデアを貯めていて、﹃ルックバック﹄はそのひとつでした。﹃さよなら絵梨﹄などもありましたが、具体的な内容が決まっていたのが﹃ルックバック﹄だったので、﹃チェンソーマン﹄第一部のあとに描く優先順位は1位にしていました。 内容に関しては、たまたま読んだ本から、﹃死と和解できるのは創造の中だけだ﹄というようなセリフがあって、すごくいいセリフだと思ったんですよね。原本だと、単なる皮肉なのか、さらっと流されるようなセリフだったんですけど、自分にはすごく刺さって。﹃チェンソーマン﹄や﹃ファイアパンチ﹄も含めて、自分の作品全部に一貫していることだなと思いました。なので、それを軸にしようというイメージがありましたね。 ――本作は、藤本先生の実体験が反映されているとのこと