これほど晩節を汚した元首相、聞いたためしがない──今、多くのメディアが森喜朗元首相の参考人招致や証人喚問を巡る報道を行っている。この稿では、その中から2つの新聞記事に注目してみたい。 【写真を見る】昨年末からは都内の「高級介護施設」で暮らす 「特捜部の最後の狙い」と言われる森元首相 *** 1つ目は毎日新聞が3月5日の朝刊に掲載した社説「岸田首相と裏金国会 真相の解明はこれからだ」だ。 毎日新聞は社説で、国会は裏金作りの全容を解明し、再発防止のために政治改革を実現する必要があると主張。政治倫理審査会こそ開かれたが、裏金作りの実態が明らかになるどころかむしろ疑問が膨らんだと批判した。 自民党の安倍派は政治資金パーティーを開いた際、収入の一部を所属議員に還流。それが裏金になった。幹部会は、一度は還流廃止を決めながら、後に復活させている。 なぜ復活させたのか、政倫審の質疑でも真相は明らかにならな