2016年に過労自殺した三菱電機コミュニケーション・ネットワーク製作所(兵庫県尼崎市)の40代男性社員の遺族と同社が1月、再発防止策や損害賠償などに関する合意書に調印したことが13日分かった。同社では14~17年、5人が過労自殺などで労災認定されており、男性はそのうちの1人。残業時間は多い時で月100時間近くに及び、男性は「仕事がつらい」などと記した遺書を残していた。 担当弁護士らが同日、記者会見で明らかにした。 弁護士によると、男性は15年秋の配置転換に伴い、時間外労働時間が急増。16年2月に亡くなる直前の1カ月は時間外労働時間が約91時間に及び、多い時で100時間近い月もあった。大規模プロジェクトの管理業務を担っていたといい、17年に労災認定された。 遺書には「仕事がつらい。できない。能力がない。もう行きたくない。ごめんなさい。私はだめな人間です」などと記されていた。会社宛ての遺書にも