それでも、その大切さを訴え、週に一度は私自身が講義をするということにして、なんとかリーダー教育をスタートさせることができました。 そこで伝えたかったのは、組織のマネジメントの方法でもテクニックでもない。私がまず行ったのは、これまでの経営者人生の中で大切にしてきた考え方、理念であり行動規範でもある﹁フィロソフィ﹂を説くことでした。 それらはたとえば、﹁一生懸命に仕事に打ち込む﹂﹁感謝の気持ちを忘れない﹂﹁つねに謙虚で素直な心をもつ﹂など、子どものころに親からいわれ、また学校で先生から教わったようなプリミティブな教訓や道徳をベースにした考え方です。 会社を破綻に追い込んだ元凶 そんな話を聞かされた幹部社員たちは当初、戸惑いと困惑の表情を隠さず、﹁なぜこのような子どもじみたことを、いまさら学ばなければならないのか﹂と反発する者も少なからずいました。そういう人たちに対して、私はよく次のようにいった
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