﹁七色の声を持つ﹂と称される声優・山寺宏一さん。アニメ﹁それいけ!アンパンマン﹂のジャムおじさんやめいけんチーズ、洋画の吹き替えではエディー・マーフィーやジム・キャリーを担当。さらには、俳優として大河ドラマ﹁鎌倉殿の13人﹂に出演し、慈円を演じるなど、その声を生かして幅広く活躍しています。 東日本大震災でふるさと宮城が被災したときは、無力感を感じながらもみずからができることを模索したと言います。そんな山寺さんが、いま考える﹁声﹂の役割とは。 ︵聞き手‥仙台放送局 千葉美乃梨アナウンサー、取材‥仙台放送局 手嶌真吾アナウンサー︶ 原点は、仙台の大学で落語に打ち込んだ日々 声優として活躍する山寺さんの原点が、宮城の実家から通っていた仙台市の東北学院大学にあります。山寺さんが所属していた﹁落語研究会﹂の部室です。山寺さんは、仙台の街中にあるキャンパスのこの場所で多くの時間を過ごしたと言います。今