日本語と科学に関するrichard_rawのブックマーク (4)
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遺伝の法則の﹁優性﹂﹁劣性﹂は使いません――。誤解や偏見につながりかねなかったり、分かりにくかったりする用語を、日本遺伝学会が改訂した。用語集としてまとめ、今月中旬、一般向けに発売する。 メンデルの遺伝学の訳語として使われてきた﹁優性﹂﹁劣性﹂は、遺伝子の特徴の現れやすさを示すにすぎないが、優れている、劣っているという語感があり、誤解されやすい。﹁劣性遺伝病﹂と診断された人はマイナスイメージを抱き、不安になりがちだ。日本人類遺伝学会とも協議して見直しを進め、﹁優性﹂は﹁顕性﹂、﹁劣性﹂は﹁潜性﹂と言い換える。 他にも、﹁バリエーション﹂の訳語の一つだった﹁変異﹂は﹁多様性﹂に。遺伝情報の多様性が一人一人違う特徴となるという基本的な考え方が伝わるようにする。色の見え方は人によって多様だという認識から﹁色覚異常﹂や﹁色盲﹂は﹁色覚多様性﹂とした。 学会長の小林武彦東京大教授は﹁改訂した用語の普
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﹁科学技術﹂と﹁科学・技術﹂。表記をめぐり、譲れない攻防が続いている。学者の国会とも呼ばれる日本学術会議が﹁科学・技術﹂を使うのに対し、科学技術政策の司令塔の総合科学技術会議は再び﹁科学技術﹂に戻した。﹁・﹂にこだわる背景には、政策の方向をめぐる意識の違いがある。 ﹁お気づきの方も多いと思いますが、﹃・﹄は抜いてあります﹂ 総合科学技術会議︵議長・菅直人首相︶の調査会。来年度からの﹁第4期科学技術基本計画﹂の草案の説明で、従来案にあった﹁・﹂を抜き、﹁科学技術﹂としたことが説明された。科学技術基本法が﹁科学技術﹂で統一されている、という理由だった。 草案で﹁・﹂を使い始めたのは今年1月、日本学術会議の主張がきっかけだった。 科学と技術は対等のはずなのに、﹁科学に裏付けられた技術﹂の意味で使われることが多いと指摘した。政策が﹁出口志向﹂、つまり産業や社会に役立つかが重視され、﹁純粋な
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理化学研究所(理研)とフランス国立科学研究センター(CNRS)の共同研究チームは10月12日、日本人は生後14カ月までに﹁abna﹂のような子音の連続が含まれる単語と﹁abuna﹂のような子音連続が含まれない単語の音を区別して聞き取れなくなっていることを発見したことを明らかにした。 日本人は、外国語の音の聞き分けが苦手といわれているが、その理由は個別の母音や子音の聞き分けができないだけでなく、音の組み合わせや強勢、韻律などのさまざまな要素がかかわっている。これまでの研究により、母語に含まれない母音や子音の弁別がどのように発達していくのかが徐々に明らかになってきており、乳幼児は、生後間もなくから、自分の母語にない外国語の音も聞き分けられるが、生後12カ月ごろまでにだんだんと聞き分けられなくなっていくことが知られている。しかし、音の並びの規則がどのように獲得されていくのかについては、よく分かっ
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日本学術会議︵金沢一郎会長︶は25日、科学技術基本法を改正して﹁科学技術﹂を﹁科学・技術﹂と表記するように求める勧告を菅直人首相にした。勧告は﹁要望﹂﹁提言﹂﹁声明﹂など同会議が行う意思表示のなかでもっとも重く、地震災害時の大都市の安全確保について勧告した2005年4月以来となる。 ﹁科学技術﹂は﹁科学﹂と﹁技術﹂という別の言葉を並べているが、勧告は﹁科学技術﹂を﹁科学に基礎付けられた技術﹂の意味で使われがちで、技術重視になると指摘。短期的に結果を求める成果主義に偏り、将来につながる科学の基礎研究が軽視されることを懸念している。 政府の総合科学技術会議は、1月から﹁科学・技術﹂の表記を使っているが、勧告では﹁法においても明確に採用すべきだ﹂とした。 また、科学技術基本法には、﹁人文科学のみに係るものを除く﹂との規定があるため、自然科学だけでなく、人文・社会科学も含め学問全体を施策の対
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