日本の新聞紙面上では﹁捜査する側﹂は匿名、﹁捜査される側﹂は実名で報道されがちだ。以前の記事(﹁﹃捜査する側﹄を匿名にする日本の新聞報道﹂)で指摘した通り、検察など捜査当局は新聞のチェックを受けにくい。 では、検察が起訴した刑事事件の99.9%に有罪判決を下してきた裁判所はどうだろうか。 本来ならば﹁裁かれる側﹂と同様に﹁裁く側﹂も新聞のチェックを受けるべきだ。裁判所は司法権を行使する立場にある。つまり、立法権と行政権と並んで3権の一翼を担う巨大権力なのだ。 ところが、検察と同じ﹁司法村﹂に属するからなのか、裁判官が新聞のチェックを受けることはあまりない。どんなに有名な事件であっても、担当裁判官の経歴や手腕はなかなか公にされない。 例えば、村上ファンド事件の1審公判の舞台になった東京地裁。裁判長の高麗(こま)邦彦は2007年7月、インサイダー取引の罪に問われた同ファンド元代表の村上世彰に実
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