京都と人生に関するrikuzen_gunのブックマーク (3)
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学生時代は夜行バスで地方都市に行って、交通機関を使わずに歩きまくるという旅をしていた。 京都でいえば、京都駅から観光しつつ上賀茂神社まで歩き、頭の中に地図を作れるようになるのが楽しかった。 社会人になり金と時間に余裕が生まれると、旅行先では電車バス、タクシーを積極的に使うようになった。 ただ、以前のような充実感と言うものはなく、なんだか映画のダイジェストを見ているようで、﹁感動﹂がそこには無かった。 今は極力交通機関を使わないようにしている。 勿論田舎では必要だが、それでも新幹線などは出来るだけ使わず、私鉄を乗り継ぐことが多い。 自分の足や、あえて安い交通機関を利用することで、ただの観光に物語が生まれる。 観光ブックには載らない現地の人の生活や、﹁取るに足らない﹂遺跡こそが、僕ら一般市民の心に響くのだ。 家に帰り、酒を飲みながら地図を見てその路地を思い浮かべる。 旅をするなら自分の足をでき
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昨年、十二月二十一日のことである。 森見登美彦氏は、万城目学氏と、ヨーロッパ企画の上田誠氏との忘年会に参加した。年末の京都に清らかなおっさんたちが集う忘年会も、すでに六回目を数える。 ﹁六回目といえば﹂ ということで、万城目氏が新作﹃八月の御所グラウンド﹄で六回目の直木賞候補になっているという話になった。 しかし万城目氏の顔つきは暗かった。 ﹁どうせあかんねん﹂ ﹁待ち会はしないんですか?﹂ ﹁そんなもんせえへんわ。いつもどおりにしてる﹂ それはいかん、と登美彦氏は思った。度重なる落選にウンザリする気持ちはよく分かるが、直木賞はようするに﹁お祭り﹂なのであって、盛りあがらなければ損である。﹁待ち会﹂は落ちてからが本番なのだ。落選したってええじゃないか! ﹁何をいじけてるんです。待ち会やりましょう!﹂ ﹁なんでやねん!﹂ ﹁やるなら東京まで行きますって﹂ ﹁あ、それなら僕も行きます﹂と上田氏
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鳥取大学医学部附属病院救命救急センター教授の上田敬博︵うえだ・たかひろ︶が、2年前、あの患者と接した4ヶ月を語る ﹁どうせ死刑になる﹂――。全身の9割以上に深刻な火傷を負った男は、自らの命を救った主治医にそう言い放った。36人もの尊い命を奪った、京都アニメーション放火殺人事件の容疑者である。その困難な治療を担った上田敬博︵うえだ・たかひろ︶は、彼とどう向き合い、何を変えようとしたのか? ︻画像︼事件後の京都アニメーション第1スタジオ * * * ■﹁もし来るとすれば"奴"かな﹂ 上田敬博がその事件を知ったのは、2019年7月18日昼のことだった。京都市伏見区の京都アニメーション第1スタジオに侵入した男が、バケツ2杯のガソリンを撒︵ま︶いて火を点︵つ︶けたという。 当時、上田は大阪府大阪狭山市にある近畿大学病院の救命救急センターに勤務していた。京都医療センターの旧知の医師から、近大では何人受
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