古文書からは一揆後も国人たちがやり取りを続け、つながりが残っていたことがうかがえる=京都府庁で2024年4月2日午後3時3分、中島怜子撮影 戦国時代、自治に初めて成功したとされる﹁山城国一揆︵やましろのくにいっき︶﹂︵1485~93年︶に関する古文書が大量に見つかった。一揆の原動力となった国人︵地方在住の武士︶らのやり取りが克明に記された新出史料。詳しい分析はこれからだが、専門家は﹁将来、教科書の記述が変わる可能性もある﹂とみている。 見つかったのは一揆で中心的役割を担った椿井︵つばい︶家に伝わる書状の写し124通。馬部隆弘・中京大教授が2021年、奈良県平群町教育委員会に所蔵されていた大量の古文書を見つけた。3年かけて調査し、椿井家の関連文書と特定した。室町・戦国期の書状を江戸時代の子孫が写したものとみられ、京都市東山区の八坂神社に残る原本7通と内容が共通していることから、本物と確認した