コインチェックが運営する取引所﹁Coincheck﹂から5億2630万XEM︵当時の相場で580億円相当︶が流出したのは1月26日。犯人は、盗んだNEMをビットコインかライトコインに交換・販売するサイトをダークウェブ上に立ち上げ、“資金洗浄”を進めていたとみられる。このサイトでは多数の第三者︵もしくは犯人本人︶がNEMを購入し、仮想通貨ウォレットや仮想通貨取引所などに送っていた。NEMの推進団体﹁NEM財団﹂は、盗まれたNEMの送金先のウォレットアドレスに特定のマーク︵モザイク︶を付け、資金移動を追跡していたが、3月20日に﹁追跡を打ち切った﹂と発表。その後、ダークウェブ上の交換サイトでの取引がさらに活発になり、22日に在庫がなくなった。犯人のウォレットの残高もほぼゼロになった。 犯人の姿はいまだ見えていない。当初、北朝鮮による犯行という見方もあったが、サイト上に金正恩氏のコラージュ写真