このリレー連載「明日の著作権」を初回から読まれてきた読者の方は、今回の私のタイトルをご覧になって「あれ?」と疑問に思われたかもしれません。 福井健策先生による「開幕の辞」では、第10回骨董通りリンク特別企画での私の発表内容について「公表後30年が経過した著作物に100%の資産税を課し、著作権物納を認める」ものとしてご紹介を頂いています。 ちなみに発表時のタイトルは「著作権保護期間の延長と無方式主義から生じる社会的損失を防ぎ、著作権制度を社会にとって有益なものとするための穏やかな提案」(注)というものでした。 (注)タイトルの元ネタは、Jonathan Swift, A Modest Proposal (1729)です。sogo氏による翻訳が青空文庫において公開されています。以下、このコラムでいう「穏やかな提案」とはこのスウィフトによるこの提案(なかなかショッキングな内容も含むのでご留意くだ
※本記事は2018年8月16日に公開されたものです。はてなブログでは2019年7月1日よりJASRAC管理楽曲の歌詞を掲載することが可能になりました。ただし掲載にあたってはルールがございますので、詳細はこちらをご参照ください。 いつもはてなブログをご利用いただき、誠にありがとうございます。 おかげさまで、はてなブログの利用者数は日々増え続けており、多くのユーザーによってそれぞれの「思い」や「熱量」が投稿されています。そんな中、一部において、楽曲の歌詞を転載している記事を見掛けるようにもなりました。「好きなアーティストの楽曲を紹介したい」という目的で書いた記事でも、知らず知らずのうちに著作権を侵害しているかもしれません。 ルールを守った楽しいブログライフを送るために、あらためてチェックしておきたいポイントをまとめました。 はてなブログを使う上で気を付けたいルールについて 大好きな歌詞を共有し
1 問題意識 1.1 背景認識 近年の情報革命と呼ばれるような情報技術の発達のため、大量の情報の生成、蓄積、 利用、伝達が可能となった。この発展の恩恵は個人にもおよび、個人が情報を集め、 検討し、整理し、 発表するという一連の作業をより効率的に行うことができるようになった。 過去における同様の変化は、活版印刷術の登場によってもたらされた。 活版印刷術は結果として、宗教改革とルネサンスという社会変化のきっかけとなった。 というのは、活版印刷術によって、 それまで修道院の書庫にのみ存在した知識が社会のより広い層に与えられることにな り、社会は中世の宗教的抑圧から脱したからである。 同様に、個人が必要な知識をたやすく手に入れることができ、 また自分の知識を必要としている人にたやすく伝達できるようになったとき、 これまで伝えられなかった知識が社会のものとなり、 新しい社会変化を生み出すことになるだ
コンテンツ産業で新潮流が起きている。データ通信速度の高速化やデジタル編集技術の急激な進歩で、コンテンツの発信と受信が誰でも手軽にできるようになった。個人レベルを含めて新規参入者による新しいビジネスモデルが台頭する一方、既存のメディアは変革を迫られる。「アーン、アッポーペン」――。ヒョウ柄衣装にパンチパーマの男が、珍妙な歌で踊る「PPAP」の世界的なフィーバーが止まらない。この1分8秒の動画が投
電子書籍をコピー制限を解除できるという触れ込みの「コミスケ3」というソフトを製造販売していた会社社長らが逮捕されたというニュースがありました(参照記事)。 最初はDVDのリップソフトやマジコンのようないわゆるコピープロテクト(あるいはアクセス制御)回避製品の販売と同じパターン(それならば逮捕されて当然)と思ったのですが、どうもそうではなさそうです。 販売元のウェブサイトの商品ページはもう消えていますが、その他の情報から判断するとこのコミスケ3というのは画面キャプチャーソフトのようです。ページをめくると自動的にキャプチャーしたりとかPDFにまとめたり等の付加機能が提供されているようです。Amazonの商品レビューでは「フリーソフトでできるような事が8000円とか、情弱向けソフトの代名詞のようなものです」と書かれています。 逮捕容疑は著作権法違反なので該当条文は120条の2第1項だと思います。
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