︻エルサレム=三井美奈︼61年前の建国以来、絶えず戦争に直面してきたイスラエルは、自軍の犠牲者ゼロをめざす﹁無人兵器﹂の開発で世界の先端を走る。 空軍力の主力はすでに無人機が担い、1月まで続いたパレスチナ自治区ガザ紛争では、リモコン兵器が多数投入された。イスラエルが目指す﹁兵士なき戦場﹂は、未来の戦場の姿を示している。 ソフトボール大の球形カメラ、30センチ四方のリモコン車――。イスラエル軍がガザ紛争で使用した新兵器は、一見するとおもちゃのようだ。 ﹁球形カメラを地下トンネルや建物に投げ込めば、昼夜、周囲の映像や音声が送信され、敵の動きをつかめる。リモコン車は偵察用で、爆薬を積んで突撃することも可能。共に市街戦で威力を発揮する﹂と製造元﹁ODFオプトロニクス﹂の開発担当、ヨシ・ボルフ氏は自信たっぷりに話す。 ガザ紛争は民家や地下道に潜むゲリラ兵との戦いで、軍はこうした兵器で危険を除去して進