続き。 ︵略︶というわけで、齢21にして初めて山田詠美の小説を読んだ。 読んでみた感想。 思っていたとおり、 いや、思っていた以上に、 高校生の時に読まなくてよかった。 山田さんの小説は、どれも共通の価値観のもとに書かれているように思う。 それはたとえば、 ﹁自然を装った石鹸の香りより、あからさまに男を誘う香水の方が健全だ﹂とか ﹁処女だって、男の体が欲しいと思うのは普通の事だ﹂とか たぶん、そういう事。 でもって、どういう女がかっこいいのかっていう事を、山田さんの小説は教えてくれる。 男の体と触れ合う事の素晴らしさを、教えてくれる。 体を思い切り使って恋をすることの楽しさを、教えてくれる。 私は、こんな小説を高校生の頃に読んだら、平静ではいられなかっただろう。 きっと、山田さんの小説の登場人物たちに憧れて、 でも、憧れるほどに現実の自分の情けなさが自覚され