カーボンニュートラル論争――何がエネルギー政策の潮流をつくるのか?︻穴山梯三︼︻大場紀章︼︻山形浩生︼ ﹃公研﹄2021年9月号﹁対話﹂ ※肩書き等は掲載時のものです。 日本政府はCO2排出量を2050年までにゼロにすることを宣言した。この目標は実現可能なのか? なぜ世界各国が脱炭素に向けて突き進むのか? ﹁カーボンニュートラル﹂を徹底的に議論する。 本気でやるのですか? 山形 菅義偉首相は、昨年の所信表明演説で国内の温暖化ガスの排出量を2050年までに実質ゼロをめざすカーボンニュートラル宣言を表明しました。今日はエネルギーの専門家であるお二人に、私が素人の立場からカーボンニュートラルに関する疑問を投げ掛けていこうと思います。 最初にお二人にお聞きしたいのは、﹁本当にできるの?﹂﹁そもそも本気でやるのですか?﹂ということです。エネルギーのことを知っている人に言わせると﹁ムリに決まっている﹂
![カーボンニュートラル論争――何がエネルギー政策の潮流をつくるのか?【穴山梯三】【大場紀章】【山形浩生】](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/3fa037dffa41461e2dce99a558b19eaa7a34f4ff/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fkoken-publication.com%2Fwp-content%2Fuploads%2F2021%2F10%2FAnayama-228x300.jpg)