CanCamの﹁ひとり勝ち﹂状態について、これまでメディア関係者から何度か訊かれたことがある。 ﹁どうしてなんでしょうね﹂ そんなこと私に訊かれても。 しかし、ありがたいことに本学の学生諸君には多くのCanCam読者がおり、彼女たちは当該雑誌と競合誌﹃JJ﹄や﹃ViVi﹄との記号論的差異について、世界でいちばん詳しい。 その中のひとりであるM村くんが、CanCam系ファッションの究極の目的であるところの﹁めちゃモテ﹂とはどういう状態を指すのか、というたいへん大胆にしてラディカルな問題提起をゼミでしてくれた。 こういうおいしい﹁現場ネタ﹂を寝ころんだまま拾えるのが女子大教師の特権である。 同僚の教師諸君の多くは教室で﹁学生に知識を教える﹂ということをされているが、私はできるだけ﹁学生から知識を教わる﹂ようにしている。 お給料をいただいてそれでは﹁やらずぶったくり﹂というか﹁盗人に追い銭﹂では