幹から枝が生え、枝から小枝が生えるように、豊饒なる主題から、あまたの章が生まれる。 前章でふれたクロッチについては、独立の章をもうけて論じる価値がある。それは先端が三叉に割れた特殊な形態をもつ棒で、長さが二フィートほどあり、ボートの舳先近辺の右舷舟べりに垂直にさしこまれ、その三叉のところに銛の木製の柄の末端をのせ、その先にある抜き身の﹁かかり﹂のついた鋼鉄製の刃先をやや上向きに傾斜させて舳先から突き出しておくための仕掛けである。 ︵メルヴィル﹃白鯨︵中︶﹄岩波文庫、2004︶ こんにちは。幹から枝が生え、枝から小枝が生えるように、教育という豊饒なる主題から、あまたのブルシット・ジョブ︵クソどうでもいい仕事︶が生まれ、沈みかけているのが学校です。どうかしてる、度を超してる、わかりますか︵?︶って、髭男じゃなくても歌いたくなります。何の価値もない土曜授業という枝は切ればいい。何の価値もない宿題
![メルヴィル 著『白鯨(中)』より。「小説」も「教育」も、つまるところ「何でもあり」なのだ。 - 田舎教師ときどき都会教師](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/93eb964f00ae11e06b03a38ec949b4c273407188/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fm.media-amazon.com%2Fimages%2FI%2F519PAT0HVJL._SL500_.jpg)