未来経過観測員 (角川書店単行本) 作者:田中 空KADOKAWAAmazonこの﹃未来経過観測員﹄は、縦読みならではの物語を構築し次々と明らかになる世界の真の姿、無限構造の物語を描きだしてみせた漫画﹃タテの国﹄や宇宙をさまよい、偶然出会った無人の宇宙船同士で元素を奪い合う闘争を描いた短篇﹃さいごの宇宙船﹄など本格的なSF漫画を次々と発表してきた田中空のはじめての小説作品だ。 もともと表題作の﹃未来経過観測員﹄がカクヨムにて掲載され人気となっていた。本書はそこに短篇﹁ボディーアーマーと夏目漱石﹂が書き下ろし&追加された一冊になる。もともと﹃タテの国﹄などの作品を読んで今どき珍しいぐらいにド直球に﹁世界の真の姿﹂﹁宇宙の果ての果て﹂、﹁世界の終わり﹂に挑みかかるような作家で(そういう意味でいうと、タイプとしては劉慈欣やステープルドンを彷彿とさせる作風ではある)どの漫画もたいへん楽しく読んでい
![『タテの国』の著者による、100年ごとに5万年後の未来までを観測するド真ん中で壮大な規模のSF長篇──『未来経過観測員』 - 基本読書](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/7b2f1cf68b882e7e82897097bfbd701dd1094551/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fm.media-amazon.com%2Fimages%2FI%2F51HJQ1fN0eL._SL500_.jpg)