オバマ大統領、ごめんなさい――。インターネットの交流サイト「フェイスブック」のオバマ米大統領のページに、8千人以上のイタリア人が同じ文面の謝罪文を書き込んでいる。27日閉幕した主要国首脳会議(G8サミット)でのベルルスコーニ首相の「失言」が原因だ。 イタリアのANSA通信によると、首相はフランス北部ドービルで26日に行われた首脳会合でオバマ氏に近づき、「イタリアは左翼の裁判官による『独裁』だ」と話しかけた。オバマ氏は困惑したとみられ、言葉少なにポーカーフェースを続けたという。 少女買春や脱税などの裁判を抱える首相は、毎週のように出廷をせまられ、不満が相当たまっているとみられる。記者会見では「イタリアの状況を説明するのは私の義務。選挙で選ばれた人間の邪魔をする裁判官たちは許容の限度を超えている」と釈明。レプブリカ紙は「大変情けない。国に泥を塗った」との社説を掲げた。(ローマ=前川浩之)