データ分析は客観的と言われるが本当だろうか。本来、分析や解釈は主観的であってもおかしなことではない。連載﹁データ分析のワナ﹂の1回目は、データ分析は分析者の視点の構築が重要であることを説明する。 ﹁データ分析をしても、知っていた結果しか出てこなかった﹂ よく聞かれる表現だが、これは当たり前である。そもそも、何かの発見は﹁気づき﹂や﹁想像力﹂といった個人のひらめきを伴う思考力に頼るところがある。これらによらない計算機を使った分析は、単なる計算処理に他ならない。処理結果を誰もが考えそうな視点︵時にそれは﹁ロジカルシンキング︵論理的思考︶﹂などの結果として得られるかもしれないが︶で眺めたところで、誰もが考えそうな結果になるのは当たり前である。 データ自体が意味を持つわけではない そもそも、データは﹁文字や数字、記号等で記録された資料﹂であり﹁推論等の基になる事実﹂である︵﹁広辞林﹂より︶。どのよ
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