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都知事選
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2000年代から働きはじめたミレニアル世代が中年期に差しかかり、この先どうなるのかが気になっている。自身もその世代に属するカナダ人作家・プロデューサーが、同世代に取材しつつ、これからの40年を思い描く。 「夢を追いかければ、お金はあとからついてくる」 クレア(仮名、42)はずっとそう聞かされてきた。だから、そのとおりにしたのだ。24歳で、カナダの首都オタワの繁華街に友だちと小売店を開いた。大学に通いながらパートタイムで政府の仕事をして充分な貯金があったので、融資を受けずにビジネスを始められた。 店は長年にわたって繁盛し、2号店まで開いた。クレアは経済的な安定を感じはじめていた。 「あら、このまま退職するまで行けるかもみたいに数年前は思ってました。リッチにはならないだろうけど、すごくいいワークライフバランスを保っているし、そこそこ満ち足りた暮らしができるだろうと──」 だが中年になったいま、
「kawaii」、「emoji」、「sushi」などとともに、「hentai」も海外へ流出した日本語の一つだ。だが、日本での「変態」とは少々意味が異なり、海外での「ヘンタイ」は漫画やアニメのジャンルの一つ、「ポルノ漫画」、「ポルノアニメ」を意味する。 「ファンタスム(幻想)」はどこで生まれるのか──? ポルノ関係者にこの質問を投げかければ、「日本」という答えが返ってくる可能性が高い。数字は明白に示している。大手ポルノ共有サイト「Pornhub」で、2019年からもっとも多く検索されたワードは「ヘンタイ」(ポルノ漫画、ポルノアニメ)、そして2番目は「日本人」である。 この流行は世界的なもので、ポーランドからメキシコまで、男女問わず長く続いている。まったく驚くべきことだ。 そこで数々の疑問が浮かぶ。長らく青少年のコンテンツだった漫画が、どうして大人の隠れ場に入り込んできたのだろうか? 文化的に
経済学者のタイラー・コーエンは、自身のポッドキャスト番組に社会心理学者のジョナサン・ハイトを招き、悪化が懸念される子供たちのメンタルヘルスについて議論を交わした。 親の政治的信条が子供に与える影響はあるのか、SNSに人類が適応するのは可能なのか──などコーエンが投げかける話題は多岐に渡る。 米国を代表する知性二人による刺激的な対話から見えてくる私たちの未来とは?
エーゲ海に面した、トルコ第三の都市イズミール。青い海と豊かな自然に囲まれた風光明媚なこの街は、オリーブオイルの生産地としても知られており、秋になるとオリーブの実の収穫で農家の人々は大忙しだ。 イズミール近郊のオズベック村に暮らす、ウシマク・カヤジュクルさんもその一人。カヤジュクル家は約100本のオリーブの木を所有しており、取材に訪れたときには昔ながらの手摘みの収穫の様子を見せてくれた。 カヤジュクルさんの農園で収穫されたオリーブからは、約300~400リットルのオリーブオイルがとれる。そのため、家庭で食べる以外のオリーブは近隣の生産工場で買い取ってもらう。 工場でのオリーブオイルの製造工程は機械化されており、機械で洗浄、粉砕されたオリーブは遠心分離機にかけられ、オイルと水分に分けられる。搾油されたオリーブオイルは酸化が進まないように窒素や温度、量、種類などを厳密に管理された保管庫で保存され
オリーブオイルの価格が4倍に ここ2年、干ばつと熱波に見舞われたスペインやイタリア、ギリシャなどの地中海沿いの国々では、オリーブの収穫高が激減している。そのため、この地域の食生活に不可欠なオリーブオイルの供給が不足し、価格も世界中で高騰している。 英紙「フィナンシャル・タイムズ」によると、オリーブオイルの世界の年間需要は通常約320万トンだ。しかし、不作に見舞われた過去2シーズンの年間生産量は、240万トンに過ぎなかった。 なかでも、オリーブオイルの生産高が世界一のスペインでは、その価格は過去4年間で4倍以上になっている。水不足と厳しい暑さによる不作が続き、ここ1年だけでも価格は70%近くも跳ね上がった。
名声経済に飲まれるZ世代 ジョナサン・ハイト(以下ハイト): 私の学生と話していると、Z世代の人たちはオンライン上の人間関係を維持するために毎日何時間も費やしています。これが彼らの生活の大部分を占めており、ほかのことに注意を向ける余裕がほとんどありません。 30歳未満で多大なインパクトをもたらしたインターネット界の人物がいないことはOpenAIのCEOサム・アルトマンも指摘しています。 しかし、あなたはZ世代がもっとも創造的で生産的な世代だと語っていましたよね。誰かZ世代で世界に大きな影響を与えた人たちを挙げられますか?
ギリシャが、任意での「週6日勤務制」を導入する。働き手の不足に対処するための措置だと政府は発表しているが、労働組合や年金受給者からの反発は非常に大きい。 慢性的な人手不足に悩む日本にとっても、この議論は他人事ではないはずだ。英紙「ガーディアン」はギリシャで起きている問題を次のように伝えている。
Netflixのドラマ『Lupin/ルパン』に世界が夢中になったのは記憶に新しいが、そのドラマを製作したフランスでは、日本人漫画家による「アルセーヌ・ルパン」が人気を博している。それも、オマール・シー主演のNetflixオリジナル作品とは異なり、原作をどこまでも忠実に描いた漫画である。 2023年、『怪盗ルパン伝アバンチュリエ』(仏題『ARSÈNE LUPIN』)の第10巻が発売されたフランスで、漫画家の森田崇(もりた・たかし)への注目が高まった。仏誌「ル・ポワン」は、ルパンとともに歩んできた森田の半生を幼少期から追って紹介。
医療制度の改善が先 前編で紹介したアリソンの事例は、医療・社会福祉制度が破綻し、恥ずかしいほど長い治療の待機者リストと、他国と比べて低いがんの生存率という背景がありながらも、安楽死導入へとまっしぐらに向かおうとする英国などの国に疑問を投げかける。 アリソンは、こうした改革に向かう人々に何を伝えたいだろうか? 「まず、医療システムを改善してから安楽死導入を検討せよと言いたいです。さもなければ、それはとても危険な一歩となります。私たちには、死を選ぶ前に適切でタイムリーなケアを受ける資格があるのですから」 世界に先駆けて安楽死を導入したベルギーやオランダを取材すると、すでに医療差別や社会的疎外を受けている弱者集団への影響が大きいとわかる。 たとえば、2023年のある研究では、学習障害や自閉症を抱えて生きるのが苦しいというだけの理由で、8人のオランダ人が安楽死したことが明らかになった。ほかにも、そ
選挙イヤーと言える今年は、世界各国で選挙がおこなわれている。7月4日には、英国で総選挙が実施される予定だ。世論調査によれば、与党である保守党の支持率は低迷しており、最大野党である労働党は高く支持されている。 一度は国の手綱を任された政党が、なぜ国民から支持されなくなるのか──神経科学の視点から、選挙結果を動かす人間の心理を読み解く。 選挙期間中、政治家の「政治的投稿」は減る 近年、英国の有権者はかつてなく移り気だ。2015年と2017年の選挙では、現代史上、最も多くの有権者が支持政党を変えた。そして世論調査によれば、同じことが繰り返されようとしているようだ。 なぜ特定の政治的メッセージが有権者の心に訴えかけるのか、なぜ彼らが政党を変える決断をするのか。これを理解するには、人々が意思決定をするときに脳内で起きていることを知るといいだろう。 政治学者らが注目するのは、デンマークの著名な学者、モ
『ワーク・シフト』『LIFE SHIFT──100年時代の人生戦略』の著者リンダ・グラットンが、変化の激しい現代のワーク・ライフ・バランスを論じる連載。 これからの時代、どうやって人材管理をするのがベストなのか──そう悩む管理職に、グラットンは「基本に立ち戻れ」とアドバイスする。 もしいまあなたが経営者や管理職の立場にあるなら、まさに荒波を航海するような心地だろう。 経済は衰退しているにもかかわらず、労働市場は逼迫している。パンデミック以後、50代以上の労働者の多くがそのままリタイアしてしまい、その穴を埋める人材が見つからないことも一因だ。 物価の高騰は生活水準に関するさまざまな不安を呼び起こし、賃上げの要求も高まっている。他方、在宅とオフィスのハイブリッド労働は、スケジュール調整の地獄を生み出した。 もしあなたが若手のリーダーや管理職であれば、この組み合わせはあなたのキャリア史上最大の困
治療もなしに「安楽死」を勧める 2022年の感謝祭休暇のことだ。アリソン・デュクリュゾーは、腹部の痛みを感じはじめた。最初はターキーの食べすぎだろうと思っていたが、痛みは長引いた。 2週間後、彼女はかかりつけ医を受診しCTスキャンを受けたものの、原因はわからなかった。直後、痛みはさらに悪化したため、彼女のパートナーはバンクーバー島にある地方病院の救急センターに行くことを勧めた。そこの医者は、彼女が重度に進行した腹部のがんに侵されていると告げた。最も恐れていた事態だった。 当時56歳だったアリソンは結局、進行の速い腹膜がんのステージ4と診断された。2023年初頭に専門医の診察を受けると、あと数ヵ月しか生きられないだろうとのことだった。化学療法は彼女のがんには効かず、せいぜいわずかな時間稼ぎになるだけで、手術も不可能だというのだ。その代わり、家に帰って法的な書類を整理し、医療による死亡幇助(M
フランス国民議会(下院、定数577)選挙の1回目投票が6月30日におこなわれ、極右政党「国民連合」が躍進し、最大の得票率を得た。 国民連合は得票率33%で首位に立ち、次いで左派連合の「新人民戦線」が28%、エマニュエル・マクロン大統領率いる与党連合は21%にとどまった。 フランスの総選挙は2回投票制で実施される。7月7日の決選投票で国民連合が勝利を確実にすれば、極右の首相が誕生する可能性がある。 2回投票制とは? フランスの総選挙の仕組みは、1回目投票で過半数を獲得した候補がいれば、そのまま当選となるが、いない場合は決選投票で決める。その際、1回目投票の上位2候補は自動的に決選投票に進み、得票率が12.5%を超えた候補も進むことができる。 このため、決選投票が三つ巴の戦いになる選挙区も出てくる。 国民連合が躍進した理由 移民排斥や人種差別的な主張を掲げる極右政党がなぜこれほどまでの支持を集
フォーエバー21の買収は「私のキャリアのなかで最大の間違い」 フォーエバー21が、またも経営に苦戦している。 同社の以前のライバルは、同じくモールなどに複数の店舗を持つH&MやZARAだった。 しかし時代はかわり、事業再建の最大のライバルは、中国ブランドのShein(シーイン)やTemu(ティームー)などの「超ファストファッション」になり、同社は「徹底したデジタル化で効率とスピードを重視する超ファストファッションとの競争についていけていない」と報じられている。
8歳で母親に捨てられた リーハン・ステイトン(24)は3年間、毎朝、日の出前に起きて蛍光イエローの制服に着替え、4時には家を出ていた。向かう先はメリーランド州のごみ収集サービス会社。 早朝にごみ収集の仕事をこなし、その後にメリーランド大学へ行って講義を受講する毎日だった。シャワーを浴びる時間がない日は、臭い自分がみんなから白い目で見られないように、講堂の一番後ろに座った。 そんな苦学生だったステイトンはこの春、ハーバード大学法科大学院から合格通知を受け取った。 合格までの道のりは長くつらいものだったと彼は振り返る。 「僕が8歳のときに母が家を出ていきました。父と兄と僕を残して、彼女の母国であるスリランカに帰ったのです。それからすべてが悪い方向へ向かいました」 母親がいなくなった後、ステイトンの学校の成績が落ち始めた。 「それから父が安定した職を失い、僕たちのために3つの仕事を掛け持ちしなく
死亡率はサプリ摂取者のほうが高かった 複数のビタミンが配合されているマルチビタミンは人気のサプリメントだ。米国では成人の3分の1が摂取しているとされる。 だが6月26日に医学誌「JAMA」に掲載された研究によると、マルチビタミンを毎日摂取しても心臓病やがんによる死亡率は下がらないことがわかった。 米国立がん研究所がおこなった同研究は、約39万人の成人のデータを20年以上にわたって追跡調査したもの。被験者の年齢の中央値は61.5歳で、慢性疾患の既往歴はなく、概して健康な人たちが研究に参加したという。
中年期は大きな転換が必要だ。人生の後半に栄光と輝きを夢見る人はほとんどいないが、ベストセラー作家でホスピタリティー起業家のチップ・コンリー(63)の考え方は違う。 著書『ミッドライフを楽しむには:年を重ねるごとに人生が良くなる12の理由』(未邦訳)のなかで、コンリーはこう問いかけている。 「中年期の自然な移行を、危機としてではなく、“さなぎ”の時期と考えてはどうか。脱皮して、羽を広げ、知恵を世界に授粉しながら、私たちのなかにある深遠なものが目覚める時期だ」 米国の人口が急速に高齢化するなか、中年期を前向きな変化が起きる有望な時期として捉え直すことが新たな課題となっている。それを実現する方法についてコンリーに聞いた。 ──中年期の変化のロールモデルは誰でしたか? 父親です。彼は会社員として無難な道を歩んでいたのですが、40代後半で起業を決意しました。スタンフォード大学に子供2人を通わせ、もう
【今回のお悩み】 「恋人の対応を面倒くさく感じてしまいます」 見当違いな嫉妬をしてきたり、何かを指摘するとすぐ拗ねたり卑屈になったり──許容範囲を越えた相手の態度に、もはや説明をする気力も出てこない。そんなややこしい恋人をどうやって扱ったらよいのでしょう。 哲学者の岸見一郎先生に聞いてみました。 面倒くさく感じる理由は二つ考えられます。 まず、恋人がそう感じさせているということです。腹を立てるほどのことではないけれども、放っておくわけにもいかないので関わるけれども面倒くさい。本気ではないのだろうけれど、ほかに誰か好きな人がいるのではないかと嫉妬してみたり、仕事が辛い、すぐにやめたいと愚痴をいってみたり。そうすることで、注目を引こうとしているのです。 だから、こちらの対応としてできることは、注目しないことです。とはいえ、目の前に相手は注目してほしいと思っているので、いないかのように振る舞うこ
11月の米大統領選に向け27日開かれたテレビ討論会で民主党の現職バイデン大統領が苦戦したことを受け、米国の同盟国の一角では、共和党のトランプ前大統領の返り咲きに備える動きが強まっている Photo: Kenzo Tribouillard / Reuters 11月の米大統領選に向けて27日に開かれたテレビ討論会で民主党の現職バイデン大統領が苦戦したことを受け、米国の同盟国の一角では、共和党のトランプ前大統領の返り咲きに備える動きが強まっている。 討論会では、バイデン大統領は序盤から時折声がかすれ、言葉に詰まる場面もあった。バイデン氏が討論会で「高齢懸念」を払拭するという期待も高まっていたが、同氏の精彩を欠く姿を受けて民主党内でも動揺が広がり、一部の民主党員からは、候補者の交代という異例の措置が必要かもしれないとの見方も出ている。 海外の新聞各紙の紙面も、バイデン氏に対する非難が目立った。仏
テスラは2024年6月に開催した定時株主総会でイーロン・マスクCEOの560億ドル(約8兆8000億円)の巨額報酬案を承認した。報酬額は米国で史上最高額となる。一方、この巨額の報酬を巡っては米国デラウェア州の裁判所が無効との判断を下し、そのゆくえが注目されていた。株主総会を前に、テスラのデンホルム会長に英紙が単独取材。これまであまりメディアの前に登場しなかった彼女は、イーロン・マスクの巨額報酬についてどう語ったのか。 イーロン・マスクをどう思っている? テスラの会長でシドニー在住のロビン・デンホルムは、CEOであるイーロン・マスクの予期せぬツイートで目覚めることに慣れている。「もし私に魔法の杖があれば、ツイッター(X)なんて消してしまうのに」と、彼女は本紙「フィナンシャル・タイムズ」のインタビューで冗談を飛ばした。 マスクがXに投稿する挑発的な発言は、規制当局や政府とのトラブルを引き起こす
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