タイトルの通り、著者ちょめの短編集である。初出を見ると5編のうち「個人出版物」が4編だから、ほとんど同人誌からのものであろう。 室外機室 ちょめ短編集 (アクションコミックス) 作者:ちょめ 双葉社 Amazon 軽い気持ちで読む。 2つ目の短編「21gの冒険」は、交通事故と思しき事情で亡くなってしまった27歳の女性の魂が事故現場から、やがて昇天するまでを描いている。 体が軽くなりビルの上に浮き上がったり、地面に降りていったりと自由自在だ。 巨大になったり、子どものように小さくなったりもできる。 花畑で寝そべった後、自分が収まるであろう墓を見て、最後に大気圏の終わりのあたりまで舞い上がり、宇宙なのか地球なのかわからないがあたかもそれらと一体になるかのように薄れていって消えてしまう。 「へえ…魂って死んだ後こんなふうにさまよって、溶けていってしまうんだ…」 などとしみじみしてしまう。 いや、