昨年、地裁判決によって、まとめサイト﹁保守速報﹂によるライター李信恵氏への差別や名誉棄損などが認定された︵詳細は→http://d.hatena.ne.jp/seijotcp/20171118/p1︶。この判決を不服として、﹁保守速報﹂は控訴していたが、2018年6月28日、大阪高裁が1審の判決を支持し、﹁保守速報﹂の訴えをいずれも棄却するという判決を出した。 名誉毀損や差別が認定され、李信恵氏への慰謝料が必要だとした点は、一審と同様だ。但し、高裁判決では、より差別事象ごとに整理した判決文の書きぶりになっていた。その書きぶりは、あたかもウェブ上の排外的主張に対する、法的観点からの丁寧なQ&Aのようでもあった。 以下、判決文から、控訴人︵保守速報︶の主張に対する高裁の判断について、気になった論点を自分なりに要約していきたい。 **** ︵1︶各ブログの一体性及び新規性 ︻控訴人︼ ・本件各ブ