経済と読書に関するstyle_blueのブックマーク (11)
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21世紀の資本 作者: トマ・ピケティ,山形浩生,守岡桜,森本正史出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2014/12/09メディア: 単行本この商品を含むブログ (107件) を見る ピケティについて、訳者としていろんなところで話をきかれるんだが、だいたい出てくる話は同じ。ツイッターとかで、ピケティに仮託してあれこれ言う人たちの言うことも似たり寄ったり。その一方で、本当に重要とか鋭いとか思われる質問をする人はあまりいない。 そんなことで、とりあえずFAQをまとめました。長い本なので、部分的に取り出せばどんな意見でも裏付けは出てくるだろう。でも常に本全体の文脈や、話全体の文脈は理解してものを言いたいものです。ピケティのあの本は、﹁理屈はどうあれデータ見たらこうなってるんです﹂というのが最大の強みでもあり、それが一方で部分的な弱みにもつながっている。一方で、あの本の記述がピケティの見解のす
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21世紀の資本 作者: トマ・ピケティ,山形浩生,守岡桜,森本正史出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2014/12/09メディア: 単行本この商品を含むブログ (107件) を見る 1. サポートサイト β版公開 ピケティ﹃21世紀の資本﹄は、使用データやエクセルファイルを全部ウェブのサポートサイトで公開し、本に載らなかった詳細なデータ表やグラフ、各種データの説明などはそちらに載せてある。そして専門補遺でも計算の説明の相当部分は﹁Excelのセルの計算式を見るように﹂という説明になっている。 つまり、本としてはこのサイトの中身もセットで一通り訳さないと、完全な翻訳にはならないわけだ。 ということで、サポートサイトを以下にほぼ完全に翻訳した。 ピケティ﹃21世紀の資本﹄サポートサイト http://cruel.org/books/capital21c/ オリジナルのサイトとほぼ同じ内容
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2000年代の世界経済史の著作の中でも、最も重要なものの1つで、バーンスタイン﹁豊かさの誕生﹂やJ.サックス﹁貧困の終焉﹂のネタ本としても知られる︵アマゾン情報︶。その最大の特徴は1000年以上に及ぶ人類の歴史を膨大な”統計データ”によって叙述していること。これだけの情報を集めるのに一体何十年かかるのか。著者の労力を想像するともはや”スゴ本”なんて生易しいレベルではない。﹁経済統計で見る世界経済2000年史﹂という名前で柏書房から出版されてもいるが、現在は絶版である。以下,ポイントを列挙する。 ・世界経済︵システム︶が数字の上で本格的に動き出したのは﹁17世紀﹂。 東西貿易が量、品目ともに拡大し、ヨーロッパ諸国からアジアへ向かう船便数は、16~18世紀の間に4倍へ。 その数はさらに、18~19世紀の間も2倍へ膨れ上がった(p65)。 ・それでもヨーロッパの個人所得の本格的な上昇は 産業革命
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﹁経済学は面白い!﹂と言える一冊。かつ、初学者のわたしに、かなり有用な一冊。 ﹁経済学﹂ってこんなに興味深いモデルを扱っていたのね、と改めて知らされる。裏づけのあるトピックで構成されているため、眉唾に見えるのは、わたしの勉強不足だな。聞きかじり知ったかぶりの﹁弾力性﹂﹁パレート効率﹂﹁限界分析﹂の肝が、大づかみで納得できる。これを取っ掛かりに、いわゆる﹁教科書﹂に行ける。 この本はまず、最適化する個人に注目し、次に数人の戦略的な交渉に注目し、そして多数の個人による競争市場のやりとりに注目する。その間ずっと、一つの大きな問題を考えて続け、噛み砕き、伝える。そのテーマとは、これだ。 ﹁個人にとっての最適化の結果が集団全体にとってもよい結果になる﹂のは、どんな場合? マンガでは︵マンガなのだこれは︶、説明役にこう言わせている。言い換えると、ぼくが自分にとってよいことをして… きみが自分にとってよ
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某ブログで知ったんだけど、ある高校のおすすめ経済書の著者がこんな人たちであった。 ﹁内橋克人、ダグラス・スミス、橋本寿朗、中村政則、佐和隆光、飯田経夫、岸本重陳、林敏彦、宮崎義一、伊東光晴、西川潤、内山節﹂といって方々である。う〜ん、個人的には林先生は尊敬しているし、中村氏の本もいいですよ。でもなあ、もう少し新しい人たちで、なおかつ経済学の基礎的なものを理解してから、経済学批判したりするものを読んだ方がいいんでないかい? 小学生レベルからいってみようか。 佐和さんのでも彼の訳したレモン本二冊が基本書でスタート。その次には週刊こどもニュースの経済関係の本を読めば、まずは小学生レベルは終了。 新装版 レモンをお金にかえる法 作者: ルイズ・アームストロング,ビル・バッソ,佐和隆光出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2005/05/21メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 83回この
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本書は世界が﹁恐慌型経済﹂−利用可能な生産力に見合うだけの個人消費など需要が不足している経済のことーに陥った、という前提のもと、緊急の政策的対応を提示することを目的にしている。本書は1999年に旧版がでていたものに大幅に加筆し、まさに90年代の経済危機、恐慌の事例を総ざらえした上で、今日の世界同時不況を検討する内容になっている。 本書における主要な観点は主に二つである。一つは、景気がなぜ落ち込むか、時には今日のようにひどい不況や恐慌に陥るかを、非常に簡単なベビーシッター協同組合モデルというもので説明していること︵ここを参照︶。そしてこれを補助するものとして、なぜ経済は異常な過熱︵つまりバブル︶とその後の崩壊︵信用市場の破綻=信用フローの停滞︶に直面するのかという点を﹁モラルハザード﹂で説明している*1。 その上で、特に本書で注目すべき事例は、私にとってはふたつである。ひとつは日本経済、もう
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無一物の億万長者:ビジネスと慈善 Conor O'Clery, The Billionaire Who Wasn't (Public Affairs, 2007) (﹃一冊の本﹄2008 年1月号 pp.26-7) 山形浩生 要約‥ 日本人の団体ツアー観光客が必ず立ち寄った、ハワイや香港のDFS創始者は、億万長者になったがそれをすべて寄贈して財団を作り、絶対匿名を条件にすさまじい慈善を展開した。その慈善もビジネスマンのセンスを縦横に活かし、本当に価値あるプロジェクトを見事に選びだして見事な効果をあげている。金持ちになっても金に執着せず、家も持たずエコノミークラスしか使わないチャック・スウィーニーの伝記は、財産とビジネスと慈善の関係について読む者に考えさせずにはおかない。 香港、ハワイ、その他の観光地にいくと、赤丸の中にDFSと書かれた免税店デューティーフリーショッパーズというのがある。
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2007年03月20日01:00 カテゴリ一日一行野郎 書評 - なぜ株式投資はもうからないのか ちょーさん熱く語る。 なぜ株式投資はもうからないのか 保田隆明 本書﹁なぜ株式投資はもうからないのか﹂は、金融のプロにしてブロガーである保田隆明が、日本の株式市場に対して歯に衣を着せずに語った一冊である。 目次:ちょーちょーちょーいい感じ‥心強い日経新聞の記事 - より 第1章 そもそも株式投資とは何か 株式投資に充てられる資産はアメリカ人でも個人金融資産の3割 我々は株式市場に強制連行されている 本業不調の銀行が投信販売に走る 狙われる我々の個人金融資産 持ち合い解消の影響 日本の株式市場の構造 株式投資での平均年率リターンは5〜10% etc. 第2章 株式投資の理想と現実、そしてワナ 悲しいかな、結局お金持ち優位にできている世界 勉強すれば儲かるのワナ 行動ファイナンスと感情コントロール
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