「日本人やめたい」──昨今の政治情勢や停滞の続く経済状況から、そんなことを冗談めかして口にする人がいる。もちろん実行することはないし、実際に日本国籍から離脱することは簡単なことではない。 しかし、簡単に市民権を放棄できる国がある。米国だ。そして今年、米国の市民権を放棄する人の数が、史上最高となると予想されている。 「非国民」扱いされたフェイスブックの共同設立者 2000年以来、年間200人台から多い年でも700人台だった米国籍離脱者および永住権放棄者の数は、2011年におよそ1800人となった。2012年はそれを上回る勢いで増えているという(内国歳入庁)。 数としてはさほど多いように感じないかもしれないが、米国が二重国籍を認めていること、そしてこれまで世界で最も人気のあった国籍だったことを考えると、この変化を軽く見ることはできない。 突然この問題が脚光を浴びたのは、ある若き億万長者が「節税
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