掃除を手伝ってくれたら入浴無料-。人手不足解消を目的に、そんなユニークな取り組みをしている銭湯が大阪市内にある。現在、芸人や歌手を目指す20~30代の若者たちが、日々風呂掃除などに励み、合間には演劇やライブイベントも開催。夢を追いながら働く若者の姿が大阪のトキワ荘と話題を呼んでいる。︵木下未希︶ 講談師やミュージシャン 2月中旬、大阪市此花区の﹁千鳥温泉﹂。閉店後の午後11時過ぎ、パンツ一丁で洗い場のタイルや鏡を入念に磨く若者の姿があった。講談師の旭堂南歩︵きょくどうなんぽ︶さん︵28︶だ。近くのアパートに暮らし、月10日ほど風呂掃除に訪れる。この日も湯船につかった後、掃除に励みながら、﹁銭湯に入るとリフレッシュできる。100年先までずっと残るような面白い古典をつくりたい﹂と目を輝かせた。 千鳥温泉で働くのは、男女9人。主に男性が風呂掃除、女性が番台をシフト制で担当しており、中には住み込み
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