ひたちなか市の第三セクター「ひたちなか海浜鉄道」は、東日本大震災による運休などが響き、四~九月の収支が約二千七百万円の赤字だったとする本年度の上期決算を発表した。
地盤が崩れて、落ち込んだ線路を示す吉田千秋社長=ひたちなか市 レトロ列車が走るひたちなか市の第三セクター鉄道「ひたちなか海浜鉄道湊(みなと)線」が大震災で被災し、休業が続いている。富山県の三セク鉄道を立て直したアイデアマンを社長に迎え、赤字脱却の兆しが見え始めた矢先の試練。「このまま廃線にはできない」と関係者らが奮闘している。 湊線はひたちなか市の勝田―阿字ケ浦間の14.3キロを結ぶ。北海道の炭鉱で使用されていた1962(昭和37)年製のディーゼル車などレトロな車両が現役で走る。 3月11日の地震で、線路脇の池が決壊。盛り土が濁流で流され、約50メートルにわたって線路が釣り橋のように垂れ下がった。ほかにも線路が波打ったり、枕木がずれたりする被害があちこちで見つかった。 湊線は1913(大正2)年に開業。約40年前の最盛期には年間350万人の利用者がいた。が、07年度は70万人に低迷
ひたちなか海浜鉄道(茨城・ひたちなか市)は「タイムスリップ、真夏の“あつ〜い”レトロ列車運行 3days」を13日、21日、29日に開催する。冷房がないため、夏は運行しない車両をあえて走らせるという。使用する車両は昭和40年代に製造されたディーゼルカー4両で、冷房車両+非冷房車両の2両編成。 キハ205(冷房付き)1965(昭和40)年製 キハ222(冷房なし)1962(昭和37)年製 キハ2004(冷房なし)1970(昭和45)年製 キハ2005(冷房なし)1970(昭和45)年製 13日(金)はキハ205+キハ222、21日はキハ205+キハ2004、29日はキハ205+キハ2005の予定。定期列車のダイヤで運行し、下り列車の阿字ヶ浦駅行きは勝田駅12:00発、13:16発、14:39発、15:56発。上り列車の勝田駅行きは阿字ヶ浦駅11:25発、12:29発、13:54発、15:21
アキバの現役メード「天草ちゅちゅ」さんと、添乗するひたちなか海浜鉄道の列車=茨城県ひたちなか市釈迦町 紺のミニスカートに白いエプロン姿の少女たちが21、22両日、茨城県のローカル鉄道2路線で客を迎える。名づけて「メイドトレイン」。 地元での利用客増に限界を感じ、ひたちなか海浜鉄道(同県ひたちなか市)と鹿島臨海鉄道(同大洗町)が、都心から客を呼び込もうと「萌(も)え」心をくすぐる。 メードは東京・秋葉原などで働く現役6人を臨時で雇った。添乗予定の「天草ちゅちゅ」さんは「アキバの常連でないご主人様、お嬢様、お会いできるのが楽しみです」。
コシヒカリ生産高全国2位の米どころ茨城県。黄金色に染まった沿線を一両編成のディーゼルカーが、そよ風のように走りぬける=茨城県ひたちなか市 うららかな秋晴れの下を1両編成のディーゼルカーが静かに走り抜ける。空と大地はまぶしいほどのコントラストに輝き、吹き抜ける風は黄金色に染まった稲穂を優しく揺らしていた。 茨城県ひたちなか市を走るひたちなか海浜鉄道湊線(旧茨城交通湊線)。JR常磐線勝田駅から阿字ケ浦駅までのわずか14キロを結ぶローカル線だ。昭和40年代には沿線の海水浴場への利用客でにぎわい、夏だけで350万人を記録。上野駅から急行列車が乗り入れていたこともある。 しかし道路網の整備やマイカーの普及で、現在では海水浴を目的とした利用者は数えるほどまでに減少。平成19年度の乗客数は71万人を割り込み、一時は廃線もうわさされたが平成20年4月、市と茨城交通の出資する第3セクター方式に移管され存続が
湊線(勝田-阿字ケ浦間、14・3キロ)を経営する第三セクター「ひたちなか海浜鉄道」(ひたちなか市)は16日、08年度決算を発表した。新会社として再スタートを切った初年度は、旅客運輸収入が前年度比252万円増の1億7730万円だったものの、経常損益は3585万円の赤字。自治体補助金を加えた後の当期純損益は666万円の赤字となった。 発表によると、赤字になったのは、燃料費高騰の影響や、従業員30人分の制服代や登記移転費など新会社立ち上げに約700万円が必要だったため。開業ブームにわき、前年度比7%増となった昨年度を上回る利用客数を維持しているといい、吉田千秋社長は「今年度は黒字化も見込める」と語った。 ただ、経営に県や市からの補助金が欠かせない状態が続いており、昨年度は修繕費などに約3300万円の補助金が充てられた。【山内真弓】
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