つい先日のことなのですが、ある学会関係のメーリングリストを通じて平和安全保障法制に反対を呼び掛けるように指示が出されたことを知らせるメールが私に届きました。 これは学者、研究者の地位を政治的に利用した平和運動であり、その意見を詳細に検討しても安全保障学の観点から興味深い問題ではありません。 それよりも私達がより興味を引かれるのは、こうした防衛体制の強化に反対する平和運動が、国家の安全保障に与える影響です。 今回は、サミュエル・ハンチントンの研究に基づき、反軍的な平和運動が国家安全保障に与える影響を説明したいと思います。 まず、平和運動の影響で最も重要なのは、軍人が政治的活動に参画する誘因を著しく強化することであるとハンチントンは指摘しています。これはどのような意味なのでしょうか。 そもそも軍人という職業は、教育訓練に基づく専門的能力を必要とします。 特に19世紀以降に近代的な軍事学が成立し
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