2008年のノーベル物理学賞で注目を浴びている素粒子物理学。TVやニュースでも多く報道されたので﹁小林・益川理論﹂、﹁素粒子﹂、﹁加速器﹂、﹁ヒッグス﹂、﹁CP対称性の破れ﹂などの単語を聞いた人も多いのではないだろうか。いずれも身近でない単語ばかりだが、なかでも﹁加速器﹂は非日常的なハードウェア群ということもあり、受賞のニュース以降、つくばにあるKEKの実験施設の様子が頻繁に露出するようになった。 KEKは正式には高エネルギー加速器研究機構という大学共同利用機関で、ニュースで見かける加速器はKEKのBファクトリーだ。Bファクトリーは﹁小林・益川理論﹂を実験的に証明し、ノーベル賞受賞の決定打となったものだ。 東海村では大強度陽子加速器施設﹁J-PARC﹂の建設が、2009年4月1日からの始動に向けて進められている。ノーベル賞受賞に伴い、文部科学省がさらなる整備前倒しの方針を固めたというニュー