グリーンランドのサンド島上空を飛ぶキョクアジサシ(撮影日不明)。 地図では、北から南へ向かう秋の移動経路を緑色、冬期の移動経路を赤色、南から北へ向かう春の移動経路を黄色で示してある。 Photograph and map courtesy Carsten Egevang 世界で最も長い距離を季節移動する小型の渡り鳥、キョクアジサシ。最新の研究から、その移動距離はこれまでの推定値の2倍以上に達することがわかった。 体重100グラム余りのキョクアジサシの小さな体に最新の小型発信機を取り付けて移動経路を追跡したところ、この鳥は毎年、緩やかに蛇行する経路をたどりながらグリーンランドと南極の間を往復していることが明らかになった。一部の個体では総移動距離は実に8万キロに達し、キョクアジサシ同様に長距離を移動することで知られるハイイロミズナギドリと比べても、6400キロ以上長い。 研究チームのリーダーを
RESEARCH 言葉とさえずりをつなぐ脳のむすびつき 小鳥がさえずるとき 脳内では何が起こっている? 和多和宏北海道大学 大学院理学研究院 生物科学分野 小鳥のさえずりとヒトの言葉の習得は、聞くだけではなく、自ら行動して身につける感覚運動学習です。小鳥がさえずるとき、さえずりを学習するときの脳の活動を遺伝子の活動の変化から調べることで、ヒトに通じる学習する脳の働きを理解することを目指した研究です。 1.感覚運動学習と言語とさえずりの発声学習 クラシック音楽が好きで特にベートーベンは、30年近く聴いているが、残念ながら楽器は弾けない。初夏を感じるウインブルドン・テニスが好きで毎年観ているが、ラケットはまともに振れない。楽器の演奏や運動は、見る、聞く、触るなどの感覚からの刺激入力を頼りに自ら行動し、試行錯誤しながら身につけるものであり、これを「感覚運動学習」という。何千回同じ曲を聞いても自ら
行動神経学系の和多和宏准教授の研究室から小鳥のさえずり学習に関する興味深い研究成果が発表されました。この成果は北海道大学のプレスリリースでも紹介されています。以下,和多先生による解説です。 ヒトの言語獲得や小鳥の歌学習のような発声パターンの学習では,学ぶべき音を聞くだけでなく,自ら発声してそれを繰り返す発声練習が大事です。しかし,この発声練習が個体発達の過程で一日のなかでどれくらいの頻度・長さで自発的になされているのか,また一日のなかの発声練習の頻度が発声学習の発達そのものにどのような影響を与えているのかも分かっていませんでした。 小鳥として親しまれている鳴禽類ソングバードは,発声学習の動物モデルとして行動神経科学研究で長く用いられてきました。今回の研究では,ソングバードの一種キンカチョウのヒナが歌いはじめてから最終的に歌パターンを完成するまでの3ヶ月以上の期間のすべての発声行動を24時間
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