AIの研究で日本を牽引する存在だ。﹁異能の学者﹂とも呼ばれる。起業家の育成に熱心なだけではない。﹁年功序列で金額が決まる﹂と国からの助成金は受け取らず、企業と組む道を選んだ。年間予算は億単位。そこに見えるのは、資本主義の土俵で勝負する覚悟だ。研究の成果で企業に価値をもたらし、そこからさらに研究費を生み出す循環をつくるという強い信念がある。だから﹁もうけにつながらないと意味が無い﹂とさえ言う。 追い風も吹いている。AIの中でも松尾の専門分野はディープラーニング︵深層学習︶という中核の技術。読み込んだデータから、AIが自ら特徴を見つけ出し、学習できるようになる。大量の画像からネコを認識したり、将棋や囲碁で人間の能力を超える手を見つけたり。AIは1950年代から研究されてきたが、飛躍的に進歩したのは2010年代にディープラーニングが確立されてから。いまはAIの第3次ブームと呼ばれ、車やスマートフ
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