インタビュアー﹁IT部門は今、社長の期待に応えていますか﹂。社長﹁私から見ると、社内のIT部門はまだ出遅れています。現場の痛みをあまり知らないとも言えます。﹃このままでは君たちは要らない﹄とはっきり言いました﹂。 このインタビュアーとは著者自身のことである。様々な企業の経営者に取材してきたが、このインタビューが一番衝撃的だった。なんせ公式取材で﹁このままでは﹂という条件付きながら、社長が﹁IT部門は要らない﹂と宣告したのだから。インタビューは4年前、私が日経コンピュータ編集長のときで、相手はリコーの近藤史朗氏︵現会長︶である︵関連記事‥編集長インタビュー﹁事業環境の変化を先取り﹂︶。 そのリコーのIT部門は今どうなったか。ITproに1月13日付で掲載された同社の瀬川大介常務へのインタビューが興味深い。瀬川常務は“CIO︵最高情報責任者︶”として取材を受けているが、﹁私は厳密にはCIOでは