![戦争に反対する唯一の手段は……/文化的雪かき - 屋上より](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/41471144a45b1d9eba661ef2cb1c598e3623afb5/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn-ak.f.st-hatena.com%2Fimages%2Ffotolife%2Fl%2Fleoleonni%2F20200225%2F20200225173510.jpg)
作者:アポストロス ドクシアディス、クリストス パパディミトリウ 出版社:筑摩書房 発売日:2015-07-23 二つの大きな世界大戦に見舞われた20世紀前半は、激動の時代であった。その時代の激しさと呼応するように、学問の分野においても天才たちは離散と集合を繰り返し、次々とエポックメイキングな出来事が起きている。 物理学においてはアインシュタインとボーアの論争を中心に量子力学の時代が幕を開け、経済学においてはシュンペーターやケインズ、ハイエクらが新しい概念を打ち出し変革の時を迎えていた。その双方の分野に共通するのが、天才たちが直に触れ合い、時には対立しながらも交流することによって、世界の捉え方を大きく前進させたことである。 同じような動きは、数学の分野においても見られた。しかし物理学や経済学と大きく異なっていたのは、この分野の天才たちが常に狂気と隣り合わせにあったこと、そして哲学の分野に含
■人間よりも命が軽いのか ケネディ駐日大使が「米国政府はイルカの追い込み漁に反対します」と発言し波紋を呼んでいる。それと前後して、コンビニエンスストアがフォアグラを使った弁当の発売を中止したことも報道され、西洋流の動物倫理思想についての注目が集まっている。 ■「種差別」を告発 しかし欧米の動物倫理の基本的な考え方や問題意識についてまではうまく伝わっておらず、生産的な議論ができていない面も感じられる。 まず、M・ベコフ『動物の命は人間より軽いのか』(藤原英司、辺見栄訳、中央公論新社・1785円)は生物学者による動物の権利論の紹介で、平易な口調でさまざまな領域で何が問題になっているかが語られる。 動物の権利論の核心にあるのは、スピーシーシズム(種差別)、つまり生物種が異なれば別扱いしていいというのは差別にほかならないという考え方である。動物は自分ではその差別を告発できない。だからこそ、動物につ
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