●Alex Tabarrok, “Kakutani is at rest”︵Marginal Revolution, August 19, 2004︶ ﹁角谷の不動点定理﹂と言えば、経済学を学ぶ多くの大学院生にとって悩みの種となっているが、その定理を証明した日本人数学者である角谷静夫が、先日 [1] 訳注‥角谷氏が亡くなったのは、2004年8月17日。このエントリーは、その直後の2004年8月19日に執筆されたもの。92歳で亡くなった。﹁角谷の不動点定理﹂は、﹁ブラウワーの不動点定理﹂を一般化したものであり、説明するのは厄介だ。しかし、ブラウワーの不動点定理については、いくつかの例を用いてそのエッセンスを語ることは可能だ。例えば、以下の問題を考えてみてほしい。 とある仏僧︵仏教の僧侶︶が、日の出と同時に、登山を開始した。横幅が1~2フィートあるかないかの細い山道は、らせんを描くように山頂