矢追純一。その名は、1970~80年代を生きた日本人に強烈な印象を残している。80年代に幼少期を過ごした私も、日本テレビ﹃木曜スペシャル﹄のUFO特番や超能力特番に熱狂した。まだ家と学校の中だけで生きていた時代、矢追さんは世界の不思議への案内役だったのだと思う。だが、大人になってテレビ史を研究する中で、彼は何よりも伝説のテレビマンだったのだと気づかされた。そして、テレビマンとしてのお話を聞いてみたいと思った。 待ち合わせの喫茶店に現れた矢追さんは、赤いダウンジャケットを着込み、81歳とは思えないような若々しさだった。インタビューでは、﹁テレビの黄金時代﹂を知る一人のテレビマンとして、黎明期のテレビからドキュメンタリー論、さらには現在のテレビについてまで、熱く語ってもらったーー。 ―― 今日はテレビマンとしての矢追さんに迫りたいと思いまして…… ︵照れながら︶そんな、話すことなんてないよ
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