厳然たる上下関係のもと、密室で繰り広げられていたのは、あられもない痴態だった──。歌舞伎俳優の市川猿之助︵47才︶によるセクハラ・パワハラ行為が浮かび上がってきた、いったい何があったというのだろうか。 ﹁奮闘歌舞伎公演﹂の名にふさわしく、市川猿之助は舞台上を縦横無尽に立ち廻り、ワイヤーに吊られて舞う﹁宙乗り﹂には万雷の拍手が起きた。 明治座︵東京・中央区︶で5月3日にスタートした﹃市川猿之助奮闘歌舞伎公演﹄で、猿之助は演目の異なる昼夜の2公演に出演中だ︵28日まで︶。昼の部では、1979年に植田紳爾の作・演出で初演されて以来、今回が2度目となる﹁不死鳥よ 波濤を越えて ─平家物語異聞─﹂を上演している。 猿之助は、“不死鳥”をほうふつとさせる白い衣装に身を包み宙乗りするほか、歌唱も披露。夜の部では三代目猿之助︵現・市川猿翁・83才︶が1984年に明治座で初演した﹁御贔屓繋馬﹂を、約40年ぶ