﹁谷川俊太郎さんってオタクなんだよね﹂ 風のうわさにそんな話を聞いた。谷川さんって詩の人? そうそう、詩の人。 谷川俊太郎さんは現在83歳。1948年、17歳から詩の発表をはじめ、21歳で書いた﹁二十億光年の孤独﹂でデビュー。誰でもわかる言葉で現代的な詩を書きつづけてきた。最近は萩原朔太郎などと並んで﹁国語の教科書の人﹂という感じになっている。 そんな詩の人がオタクって本当なのか。真相を追求すべく、連休のよく晴れた日、都内某所の谷川さん宅におじゃましたのであった。 ●MacBook Proで詩を書いている ﹁これなんだけどね、Palmがなくなったとき買ったやつで※1﹂ 谷川さんはこちらがソファに座るなり、なにやらいろいろ机に広げはじめてしまった。ああ、これはソニーのPDA﹃CLIE﹄ですかね……ってええと待ってくださいね。まず、詩を書くのにパソコンを使ってるって話ですけど。 ﹁いまメインで