論文の﹁民間療方ノ実況﹂には、仙台市青葉区の定義︵じょうぎ︶温泉もとりあげられている。 アクセス解析によれば、﹁定義温泉﹂を検索語にしてこのブログに到達するケースが絶えない。いまでも一番多い。一部の人々の間では、よほどの﹁秘湯﹂になっているらしい。けれども、検索した人の中で、おそらく入湯できた人は、一人もいないだろう。 それはともかく、論文の現代語訳︵一部省略︶は以下の通り。 定義温泉 ︵宮城県宮城郡大澤村大倉︶この温泉は一名大倉温泉とも呼ばれ、仙台市から山道を七里行ったところにある。︵中略︶石垣長左衛門一家がここで旅館を経営している。温泉は一里離れた定義村まで人家がないところに立地し、閑静・幽邃であり、静養に適している。温泉の自然温度は、摂氏三十七度、すなわち専門家が持続温浴療法に最も適当とする温度に全く一致するのは奇妙である。この温泉が精神病者に効き目があることはすでに五十年前から認め
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