※書き手は赤壁の戦い以前の劉備玄徳 ちょっと昔の話。今よりも僕はずっとずっと言い訳をするのが好きで、理屈を説明するのが好きだったんです。 でまぁ、当時も今と変わらず領土がないんで、 孔明と飲みながら﹁領土がない、だから天下統一ができないんだ﹂と文句言ってたのです。 江夏で。 したらまた、この孔明が﹁じゃあ、わかった﹂と言うのです。﹁今から赤壁に行こう﹂と。 水上戦なんかしたことないオレは焦りました。﹁いや、ちょっと待って﹂とあわてます。 でも孔明は、少し遠くで飲んでいる孫権と周瑜を指さし、﹁あそこ行って同盟を組もうぜ﹂と言い、席を立ちます。 オレは﹁いや、向こうも迷惑だし﹂とか﹁さすがにうざいっしょ﹂とか言って止めます。 孔明は﹁襲われたら小舟をつけて趙雲を待機させておけばいいんだよ﹂と言ってましたが、オレが動こうとしないので行くのをやめました。 ﹁じゃあ、孫権と組まずに、曹操と組むか?﹂