ブックマーク / note.com/nhk_syuzai (2)
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﹁入ったら15秒で死ぬビルがある﹂などといわれるのに﹁日本よりここがいい﹂と家族が話すヨハネスブルクで支局長が見た南ア社会の深い断絶 おととし︵2022年︶の末から南アフリカのヨハネスブルクに駐在している。去年からは妻とふたりの子どもたちも日本から合流した。 ネットで﹁ヨハネスブルク 治安﹂などと検索すると、﹁世界一治安が悪い﹂﹁最恐都市﹂﹁入ったら15秒で死ぬビルがある﹂などと物騒なタイトルの記事が表示される。確かに治安がよいとはとても言えないから正直、家族を呼ぶことはためらった。 それが今では妻も子どもも﹁日本に帰りたくない。ずっとヨハネスブルクがいい﹂などと話すほどになじんでいる。 そこに、ヨハネスブルクが抱える巨大な矛盾があるのだけど。 いつかはアフリカに先月︵2月︶11日、私は西アフリカのブルキナファソの首都・ワガドゥグに向かっていた。ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアがアフリ
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﹁来ていますよ、津波。来ている、来ている! 川を上って来ていますよ! 正面﹂ それまで冷静だったパイロットの緊張した声で、カメラを前方へと向けると、名取川を津波が遡上してくる様子が確認できた。 午後3時54分。ヘリの映像が、テレビで生中継され始める。 白波がザーッと川を上ってくる様子の撮影を続けていると、再び前方の席に座るパイロットと整備士の叫び声がした。 ﹁海、海、海。もっと左、左、左﹂ カメラマンの座席は後部右側。真ん前や左側はよく見えない。指示された側にカメラを振ると、黒い津波が陸上にも押し寄せていた。 東日本大震災の津波の恐ろしさに、世界中の人が気づいた瞬間だった。 撮影できたのは﹁偶然﹂この映像を撮影したのは、当時入局1年目の鉾井喬だ。ヘリでの撮影は研修を含めてこの日が4回目。4回といっても、実際に放送に使われたのは、前日に撮影した海岸の不法投棄現場の映像が初めてだった。 NHK
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