大阪城公園が連日、観光客で大にぎわいである。ほんの2年前までは天守閣の博物館以外は何もなく、ひたすら散策するだけの場所だった。だが、今や会議やイベント、飲食、物販で人が集まり、海外からの観光客の周遊バスも集中し、京都や奈良の名刹に負けない一大観光拠点になりつつある。きっかけは大阪市のパークマネジメント事業である。今回はその概要を見たい。 公園全体を20年間の指定管理に出す 大阪城公園の目玉は天守閣である。ここは1日1.2万人の来場者があるが従来、大阪市の博物館協会が管理運営を行っていた︵指定管理者︶。しかしその他のエリアは市が公園として直営で管理していた。それを改め、公園全体を2015年4月から20年間の指定管理とした。公募を経て大和ハウス工業や電通などの共同事業体が受託した︵代表者は大阪城パークマネジメント株式会社︶。 同社は天守閣等の集客、公園全体の維持管理︵清掃や警備を含む︶を行う。
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