いきなり最初から﹁原子の中身﹂なんて、ちょっと難しそうで…と思われるかもしれませんが、これから放射線の話をしようというのですから、放射線を出す﹁もと﹂のところを知る必要があります。﹁いやな臭いはもとから断たなきゃだめ﹂ではありませんが、臭いのもとを知らなければ、臭いの対策ができませんからね。 ﹁原子﹂は、その名のとおり、かつて、世の中のあらゆるものの基本的な構成要素だと思われていたものです。この原子が組み合わさって分子となり、その分子が集まって細胞となり、その細胞が集まって臓器となり、その臓器が組み合わさってわれわれの身体ができています。 中学校の化学の授業を思いだしてください。そのときは、原子は﹁それ以上分割できない最小単位﹂としていました。ところが、以下では、その原子を﹁分割﹂して、中身についてみていくことで、放射線が出てくる﹁もと﹂を探ってみることにします。 原子の中身が明らかになっ
![第1章 原子と原子核の中身について考えよう | 放射線について考えよう。](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/4aee5527e0bb97f825f43486a73d4cb38e601ed6/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fradiation.shotada.com%2Fassets%2Fimages%2Fogp.png)