成熟したヒトの精子を、カラー走査電子顕微鏡で撮影したもの。それぞれの精子は全長が約65ミクロンで、大きく頭(赤い部分)、首、尾(青い部分)に分けられる。(MICROGRAPH BY DR TONY BRAIN, SCIENCE PHOTO LIBRARY) 今から5年前、男性の精子の数が激減しているという研究結果が出され、人類滅亡の危機かと騒がれた。そして今回、新たに発表された研究によって、精子の数はさらに減り、しかもそのスピードが速まっていることが明らかになった。 5年前の研究は、2017年7月25日付けで学術誌「Human Reproduction Update」に発表された。それによると、北米、ヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランドの男性の精子を分析したところ、1回の射精に含まれる精子の数が1973年から2011年までに50%以上減少していたという。その後、同じ研究者が率いるチ
花粉症、薬が効かない、どうすればいいの? 環境省の予測では関東地域では、花粉の飛散する量、また飛散開始時期は今のところ例年並みという予測です(第1報)。1月下旬には第2報がでますが、敏感な人はもうすでに自覚症状が出始めています。 薬を内服して血中濃度が一定になる(定常状態に至る)には、薬の半減期の4~5倍の時間がかかり、その間薬を決められた用法で内服しないといけません。例えばアレグラの場合、半減期が9.6時間なので、その4~5倍、すなわちほぼ2日間、1日2回内服することで体内の薬の濃度が安定した状態になるわけです。 抗ヒスタミン薬は、細胞にある受容体にあらかじめ結合することで、ヒスタミンの機能をブロックして鼻症状を抑え込みます。細胞がヒスタミンで一旦刺激されてしまうと、鼻症状が出始めてしまい、後から血中濃度を上げても効果が弱くなります。飛散開始する数日前から内服を初めて、あらかじめ受容体を
歯周病がアルツハイマー病を誘発するメカニズムを、九州大大学院歯学研究院の武洲(たけひろ)・准教授(神経免疫学)の研究グループが解明し、関与している酵素を特定した。歯周病とアルツハイマー病の相関関係は近年、患者の状況や脳の解剖から指摘されているが、どういった過程をたどるのかは未解明だった。酵素の働きを止める薬や食品を開発できれば、アルツハイマー病の発症や症状悪化を食い止められる可能性がある。 6月中旬、オランダの科学誌電子版に研究成果を発表した。 先行研究で、アルツハイマー病患者の脳から歯周病の原因菌「ジンジバリス菌」が見つかっている。グループはマウスにこの菌を毎日少量ずつ5週間にわたって投与して歯周病状態にしたところ、投与していないマウスに比べて認知機能が低下。脳内にアルツハイマー病特有の炎症や老人斑が認められた。 さらに、投与したマウスの脳内で「カテプシンB」と呼ばれる酵素が増大し
アルツハイマー病に関係する脳の変化は、高い遺伝子リスクを抱えた人では早ければ幼少期に確認できることが、13日に刊行された米医学誌「神経学」に掲載された研究報告書で発表された。 アルツハイマーの研究は主として、高齢者の脳に蓄積する特定のタンパク質に焦点が絞られているが、タンパク質の蓄積の兆候を標的にした実験薬の開発は期待通りに進んでいない。最近では、アルツハイマー病は幼少期に始まる発達障害であるとの新説も唱えられている。 今回の研究には参加していないノースカロライナ大学発達認知神経学者のレベッカ・ニックメイヤー博士は、「報告書はその仮説を大々的に拡大したものだ」と話す。アルツハイマー病は、高齢者の認知症としては最も一般的なもので、軽度の物忘れから始まり、進行すると話すことや読むこと、書くことも難しくなる。 研究チームは、3歳から20歳までの健常者1187人の脳画像と認知テストのデータを
国立がん研究センターは29日、2012年に新たにがんと診断された患者数などの推計値を発表した。47都道府県すべてのデータがそろい、地域別の比較が可能になった。がんと診断された人の割合(発症率)は日本海側で高い傾向が示された。 がん拠点病院などでがんと診断された患者のデータを都道府県から集め、がん研究センターが全国や各都道府県ごとに患者数や発症率などを推計した。 12年は埼玉、東京、福岡など大都市から初めてデータが提出され、推計の精度が高まった。この年に新たに診断された患者数は86万5238人で、11年と比べて1万4千人増え、過去最多になった。男性が50万3970人、女性は36万1268人だった。 都道府県別のデータは患者の住…
縄文人の社会は争いが少なく平穏だった―。岡山大大学院社会文化科学研究科の松本直子教授(認知考古学)、山口大国際総合科学部の中尾央助教(科学哲学)らの研究グループが、全国の縄文遺跡で出土した人骨を調べ、暴力による死亡率を分析。欧米などのデータと比べ5分の1以下の「1%台」と算出し、英国の科学雑誌に30日発表した。 発掘調査報告書で、出土人骨の状態が確認できる国内242の遺跡から、成人の人骨1275体のデータを収集。13遺跡の23体に何らかの武器で攻撃を受けた痕跡があり、割合は1・8%だった。子どもも含めると0・9%まで下がる。岡山県内では津雲貝塚(笠岡市、国史跡)など5遺跡の113体のうち、船元貝塚(倉敷市)の1体だけ、胸部に石鏃(せきぞく)が刺さっていた。 欧米やアフリカでは、縄文期と同じ狩猟採集時代の遺跡から大量虐殺を示す人骨が発掘されるなど、暴力での死亡率が十数%を占める研究データ
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