| Home |
2007.07.09 Mon
![](http://blog-imgs-17.fc2.com/e/b/o/ebooknews/070709_title.jpg)
これまでの出版産業のありかたを大きく変革する。まさに﹁出版2.0﹂の最重要ツールとなりそうな﹁Googleブック検索﹂。 私の勤務先では翻訳本を出版しているのですが、私自身の勉強と参加の検討もかねて、この﹁Googleブック検索﹂の概要や機能等をまとめてみました。(h)
◆概要
◆登録状況
◆登録方法
◆検索結果ページ
◆表示方法
◆表示機能
◆メニュー「概要/この書籍について」
◆メニュー「この書籍を購入」
◆メニュー「この書籍内を検索」
◆メニュー「出版社の情報」
◆メニュー「標準モードとベーシックHTMLモード」
◆効果測定・分析
◆広告
◆ライブラリープロジェクト
関連エントリー
◆Googleブースで見てきた「Googleブック検索」説明用スライド12枚
まとめるにあたって参考にしたサイト記事(順不同)
◆Googleブック検索
◆Googleブック検索 ヘルプセンター
◆Googleブック検索 成功事例
◆プレスリリース:「Googleブック検索(ベータ版)の提供を開始」:Google
◆プレスリリース:慶應義塾図書館がGoogle ブック検索 図書館プロジェクトのパートナーに :Google
◆Google
ブック検索、日本語版がオープン - 書籍の全文表示も :CNET Japan
◆書籍検索サービス「Googleブック検索」、日本語版開始:INTERNET Watch
◆Googleでも“立ち読み”可能に - 書籍検索が国内で開始 :ITmedia
◆Googleで書籍を無料宣伝しませんか?「Googleブック検索」スタート :MarkeZine
◆グーグル、Googleブック検索日本語版(ベータ版)を開始:RBB TODAY
◆Google調査隊:日本でもGoogleブック検索開始! さっそく使い勝手をチェックしよう
◆Google、ブック検索で慶応義塾大学図書館と連携--図書館はアジアで初の参加
:CNET Japan
◆「Googleブック検索」で福沢諭吉の著作も閲覧可能に :INTERNET Watch
◆諭吉の本もグーグルで- 慶應がGoogleブック検索に12万冊データ提供:@IT
◆「御伽草子」も全文検索 ― Googleブック検索に慶大が参加:ITmedia
- 2004年より「Google Print」として英語版がスタート
- 現在では「Google Book Search」として世界中でサービスを提供
- 日本では、2007年7月3日よりベータ版として正式公開
- 日本語を含め10言語、70カ国で提供
- Googleは「世の中のすべての書籍をGoogleから検索可能にすること」をめざす
- Googleは「読者・著者・出版社の三者にとって有益なシステム」をめざす
- Googleの目的は「本を閲覧させることではなく、本を検索対象とすること」
- Googleは「書店では見つけにくい本の発見ツール」としての利用をアピール
- 出版社を対象とした「パートナープログラム」と、図書館を対象とした「ライブラリプロジェクト」がある
- 出版社とのパートナーシップ理念は「コンテンツプロバイダーと非排他的に協力していく」「表示方法のコントロールは100%出版社が決める」「ブック検索で得た収益をパートナーに還元する」の3点である
- 電子化には、Googleが独自に開発したスキャナーを使用する
- まず本をページごとにスキャンし、次にOCRでテキストデータ自動抽出する
◆登録状況
- すでに全世界の書籍100万タイトル以上を登録・データベース化している
- すでに全世界の出版社10,000社以上が登録している
- 米国・欧州の大手出版社はほとんど参加している
- 日本での募集は2006年5月より開始していた
- 日本国内の登録数は100万タイトルのうち、まだ数%らしい(非公開)
- 日本で登録した出版社数は、まだ3ケタ程度らしい(非公開)
- 現在は誰もが知っている大手出版社を含め参加交渉中
- 同様のサービスにはAmazonの「Inside this book」がある
- 日本では「なか見!検索」として2005年11月にスタート
- Amazon.co.jpの「なか見!検索」登録状況は和洋書あわせて57万冊
- 参加出版社数は600を超えている(2007.7月現在)
- 小学館、集英社、角川書店などが参加している
- そのほかにMicrosoftによる「Windows Live Search Books」も進行中
◆登録方法
- パートナープログラムはISBNコードを持っている書籍が対象となる
- 登録方法は2種類「オンラインでデータ登録する方法(無料)」と「Googleに郵送してスキャンしてもらう方法(無料/送料は出版社負担)」
◆検索結果ページ
- 検索結果は、キーワードとの関連性(メタデータ、書誌データ、ウェブ検索結果、引用している書籍の数など)を基準に表示する
- したがって、通常のGoogleウェブ検索とは順位表示の基準が異なる
- 検索結果には、中国語や英語の本もヒットする
- 2007年7月現在、まだ国内の登録出版社が少ないため、日本の書籍のヒット数は少ない
- 検索結果に表示されるのは、著者、発行年、検索語がヒットしたページ数、検索後を含む本文の一部抜粋など
- 検索結果ページでは「部分プレビュー」と「全文表示」の絞り込みもできる
- 検索オプションで、検索語の一致方法を指定することもできる
- 検索オプションで、検索する書籍の種類を指定することもできる
- タイトル以外に、著者・出版社・発行年・ISBNなどで検索することもできる
- 出版社が希望すれば、書籍の追加・削除をいつでも自由にできる
- 検索結果を表示する国を設定することもできる
◆表示方法
- 表示方法は「全文表示」「部分プレビュー」「スニペット(抜粋)」「プレビューなし」の4種類
- デフォルトでは「部分プレビュー」に設定されている
- 「全文表示」は、著作権保護期間外、もしくは出版社が全文掲載を許可した書籍が対象
- 「全文表示」の書籍は、印刷・PDF形式でのダウンロードができる
- 「部分プレビュー」は、出版社が許可した書籍が対象
- 「部分プレビュー」の書籍は、印刷・保存・コピー・ダウンロードはできない
- 「部分プレビュー」の場合は、検索キーワードによって読める範囲が異なる
- ちなみに「部分プレビュー」は書籍プロモーションとの相性がよく、英語版ではコンバージョン率が15%を超えた出版社もあるらしい
- 「スニペット(抜粋)」は、パートナーシップを結んでいない出版社の書籍が対象
- 「スニペット(抜粋)」は、ISBNコード、目次等の書籍データ、検索キーワード前後の文章、書籍内のキーワードのみ閲覧できる
- 「プレビューなし」は、Googleにインデックスされていない書籍が対象となる
- 「プレビューなし」は、著者名、出版社、発行年、ISBNコードを閲覧できる
- 「プレビューなし」では、関連ブログ記事やレビュー記事などのリンクも表示される
- コピーや二次利用防止のため、スキャン画像はあえて粗くしている
- 1ユーザーが1ヶ月に閲覧できるページは、総ページ数の20%までに制限される
- そのコントロールはcookieで制御するらしい
- 部分表示する比率はパートナーの出版社が自由に決められ、20%以上に上げることもできる
◆表示機能
- 「全文表示」でサーチした書籍は、1ページ、もしくは見開き2ページで表示できる
- 書籍ページは全画面表示させることもできる
- 拡大・縮小することもできる
- 検索キーワードは、黄色くハイライト表示される
- 前後にめくれるページは、数ページに制限される
◆メニュー「概要/この書籍について」
- 画像をクリックすると、表紙・裏表紙を表示できる
- 「この書籍について」をクリックすると、著者、発行年、総ページ数、ISBNコード、検索にヒットしたページのプレビュー、書籍内検索ボックス・書籍購入先リンク等をまとめた別ページを表示する
◆メニュー「この書籍を購入」
- 表示している書籍の出版社サイトへのリンクを最優先に表示する
- 次に、Amazon.co.jp、紀伊国屋書店BookWeb、楽天ブックス、セブンアンドワイの順番で、オンライン書店へのリンクを表示する
- オンライン書店の選定基準は、アクセス数・ユーザー数が多いことらしい
- 「図書館でこの書籍を探す」ためのリンクもあるが、現時点では日本未対応
- 「地域の書店を探す」ためのリンクもあり、指定した地域の書店をGoogleMapで紹介する
◆メニュー「この書籍内を検索」
- 表示している書籍内を対象に検索をかけることもできる
- 検索結果は、デフォルトで5件表示される
- 検索結果は、画面右メニューバー内に表示される
- [もっと見る]をクリックすると、メニューバー内で全検索結果を表示する
- 検索キーワードを含むページ番号と、検索キーワードの前後の文章を60~80字程度表示する
◆メニュー「出版社の情報」
- 表示している書籍の出版社サイトへのリンクを表示する
- 出版社の許可を得ているかどうかを表示する
◆メニュー「標準モードとベーシックHTMLモード」
- 標準モードでは、メニューにAjax等を使ったナビゲーションを利用できる
- ベーシックHTMLモードでは、メニューを利用するたびに画面を切り替える
- ベーシックHTMLモードでは、本の厚みと表紙をつけた画像加工がされている
- アドワーズ広告の数が、標準モードでは2件、ベーシックHTMLモードでは3件表示される
◆効果測定・分析
- パートナーの出版社には管理画面が用意される
- 閲覧書籍数・閲覧ページ数・オンライン書店へのクリック数・広告のクリック数と収入などを確認できる
- 日付やISBNによるソートや絞り込みもできる
- レポートはメール送信もできる
◆広告
- 書籍内容に合わせて、Google AdWords広告が自動的に表示される
- Googleは広告から収益を上げ、広告収入は出版社にも還元する
- 広告の表示・非表示は出版社側で自由に設定できる
- 一部の書籍だけに広告を表示することもできる
◆ライブラリープロジェクト
- 「Google Books Library Project」は、全世界の図書館の蔵書を検索できるようにするプロジェクト
- 米国、英国、スペイン、ドイツなど、全世界で26の図書館が参加している
- 日本での登録第1号は慶應義塾図書館(2007.7.6)
- 同図書館は、日本初であり、アジアでも初の参加となった
- 同大学は、2008年に創立150年を迎えるにあたり、記念事業の一環として参加を決めたらしい
- 同図書館との契約期間は6年間、以降は契約が自動更新される
- 同図書館の200万冊以上の蔵書のうち、著作権保護期間外の12万冊を検索・閲覧できるようにする
- 12万冊の内訳は、人文社会学系の書籍を中心に、明治から昭和前期の日本語図書が約3万冊、御伽草子などの和装本が約9万冊
- 慶應義塾の創始者である福沢諭吉の著書も多数含まれるらしい
- これらの古い日本語図書では、現在使われていない文字も多く、OCRによる自動テキスト化は難しいと言われている
- 費用は基本的にGoogle側が負担する(書籍の輸送費などを除く)
- 2007年夏よりプロジェクトを立ち上げるが、利用可能となる時期は未定
関連エントリー
◆Googleブースで見てきた「Googleブック検索」説明用スライド12枚
まとめるにあたって参考にしたサイト記事(順不同)
◆Googleブック検索
◆Googleブック検索 ヘルプセンター
◆Googleブック検索 成功事例
◆プレスリリース:「Googleブック検索(ベータ版)の提供を開始」:Google
◆プレスリリース:慶應義塾図書館がGoogle ブック検索 図書館プロジェクトのパートナーに :Google
ブック検索、日本語版がオープン - 書籍の全文表示も :CNET Japan
◆書籍検索サービス「Googleブック検索」、日本語版開始:INTERNET Watch
◆Googleでも“立ち読み”可能に - 書籍検索が国内で開始 :ITmedia
◆Googleで書籍を無料宣伝しませんか?「Googleブック検索」スタート :MarkeZine
◆グーグル、Googleブック検索日本語版(ベータ版)を開始:RBB TODAY
◆Google調査隊:日本でもGoogleブック検索開始! さっそく使い勝手をチェックしよう
◆Google、ブック検索で慶応義塾大学図書館と連携--図書館はアジアで初の参加
:CNET Japan
◆「Googleブック検索」で福沢諭吉の著作も閲覧可能に :INTERNET Watch
◆諭吉の本もグーグルで- 慶應がGoogleブック検索に12万冊データ提供:@IT
◆「御伽草子」も全文検索 ― Googleブック検索に慶大が参加:ITmedia
| Home |
→ http://ebooknews.blog108.fc2.com/tb.php/35-d05072b2