スマートブック

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スマートブック(Smartbook)は、ほぼスマートフォンネットブックの中間に位置する、インターネット用モバイル情報端末の1つである[出典 1]

au IS01(SHI01)
NTTドコモ SH-10B(LYNX)
スマートブックの位置

構成




ARMSnapdragon, i.MX

4-10



NANDHDD使

LinuxOS

3GLANBluetoothGPS

使ARM使Atom+4-10使HDD使NAND使OSLinux使OSCanonicalARMUbuntuChrome OS

900g220mm8SCAD[1]

機能・用途

スマートフォンとネットブックの中間的な存在であるスマートブックは、両者の中間的な能力を備えることで、スマートフォンでは満足できない、より解像度の高い、又は画面が見やすいエンターテイメント系サービスや操作感の向上を与え、ネットブックほどの汎用的能力を必要としない代わりにより長い動作時間を求める使用者層に対応する。

3Gを含む無線によってインターネットに常時接続できる能力を備えることで、高機能携帯電話やスマートフォンで広がり始めた多様なサービスの利用が可能になり、この点で無線LANが必須とされるだけのネットブックと位置づけが異なる。ネットブックとの差別化の1つに素早い起動があり、Linux系OSの採用によってWindows OSより早く使用可能な状態になる。また、低消費電力な構成なため電池駆動での使用時間もネットブックより長くなるとされる[1]

用途
  • 移動環境でのインターネット・携帯無線接続
    • ウェブ・ブラウジング
    • メール
    • 携帯サービス
    • 音声通話(一部端末のみ)[要出典]
  • 動画・静止画・音楽再生[出典 1]

その他、文書作成や電子辞書として使えるものもある。

コスト比較


20098NetWalker()34



AtomARM[2]3GARM[3]OS Windows XP LinuxDVD[4]NAND[5]299-339255-290[1]

歴史

クアルコム社は2008年末、又は2009年前半頃からスマートブックの名を示し、米フリースケール・セミコンダクタ社とも共同で提唱し始めた[6]。フリースケール・セミコンダクター社は2009年6月の Computex Taipei 2009 でスマートブックのコンセプトモデルを展示した[出典 1]

関連項目

注記

  1. ^ 米インテル社が提唱している「MID」(Mibile Internet divice)の位置付けが、スマートブックと重なっている。MIDではフルキーボードの搭載が必ずしも求められていない点ではスマートフォンに似ているが、画面サイズを含めてスマートフォンより高機能な用途を想定している点ではスマートブックに近い。Atom+チップセットのコストが現状でも低価格であるので、インテルが言うように今後Atomの消費電力が大きく削減できれば、ARMコアのチップセットを使ったスマートブックに対抗したMIDにも成功の可能性があり、スマートブックにAtomが使われないとも限らない。
  2. ^ Atom+チップセット:32-40米ドル。ARMコアチップのチップセット:70-75米ドル
  3. ^ 追加の3G通信モジュール:55-60米ドル。
  4. ^ Windows XP Home のネットブック向けライセンス料(先進国向けの推定額):30米ドル。Linux+DVD再生ソフト:3-6米ドル。
  5. ^ その他の部材は182-209米ドルだと仮定される。
  6. ^ クアルコム社は2008年の段階ではスマートブックに相当するものを、Pocket Computing Device(PCD)やMobile Computing Device(MCD)と呼んでいた。

出典

  1. ^ a b c d e 道本健二、内田泰著 『ネットブック第二幕』 日経エレクトロニクス2009年7月27日号

外部リンク