タンクレーディ (ロッシーニ)

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タンクレーディ(Tancredi)1813年ヴェネツィアフェニーチェ歌劇場で初演された初の本格的オペラ・セリア。このオペラの成功によりロッシーニはイタリア中で名声を得ることとなった。

  • 原曲名:Semiramide
  • 原作:ヴォルテールの悲劇「タンクレード」
  • 台本:ガエターノ・ロッシ
  • 演奏時間:序曲6分、第1幕1時間10分、第2幕1時間40分
  • 作曲期間:1813年1月ごろ
  • 初演:1813年2月6日フェニーチェ歌劇場(ヴェネツィア)

作曲の経緯

 「試金石」で初めてオペラ・ブッファで成功を収めたロッシーニは、兵役を免除され、ヴェネツィアのフェニーチェ歌劇場の委嘱を受け新たにオペラ・セリアを書くこととなった。作曲までの経過に着いては不明な点も多いが、タンクレーディの成功で、ロッシーニの名はイタリア中にとどろくこととなった。  しかし、主人公が死ぬこととなっている原作と異なり、劇場ではハッピーエンドで終わらせなければいけないという慣習に従ったことに疑問を感じ、フェラーラでの上演の際は原作どおりに悲劇版として発表している。

作品の特徴


 1970

編成

登場人物

  • アルジーリオ(シラクサの王でアメナイーデの父)…テノール
  • タンクレーディ(前王の息子)…メゾソプラノ
  • オルバッツァーノ(アルジーリオと対立する貴族)…バス
  • アメナイーデ(アルジーリオの娘)…ソプラノ
  • イザウーラ(アメナイーデの友人)…メゾソプラノ
  • ロッジェーロ(タンクレーディの腹心)…メゾソプラノ

管弦楽

レシタティーヴォ用に

あらすじ

第1幕

第1場


 殿調

第2場


 殿姿



第3場

 場所は変わって城壁の近くの広場。貴族と戦士たちがオルバッツァーノとアメナイーデの婚礼を祝っている。合唱「愛よ、降りてこい」その歌声を耳にしたタンクレーディは、恋人に裏切られたと思い込む。やがて人々が集まると、彼は身分を隠して義勇軍への参加を申し出る。タンクレーディの姿を認めたアメナイーデはこれに力を得て、父へ結婚式を取りやめるように願い出るが却って怒りを買ってしまう。そこにオルバッツァーノがアメナイーデの手紙を持って現れる。宛名の無いその手紙は、彼女がタンクレーディに渡すつもりで書いてあったのだが、内容が朗読されると皆は彼女がサラセンの将軍ソラミーロと内通したと誤解する。祖国を裏切ったとみなされたアメナイーデは逮捕され、父から死刑を言い渡される。事の成り行きに一同戦慄する。フィナーレ「神よ! なんてことだ!」

第2幕

第1場


  

第2場


 

 

第3場



ヴェネツィア版のフィナーレ

第4場


 

フェラーラ版のフィナーレ

第4場


 姿

主要曲

関連事項