|
|
| (8人の利用者による、間の8版が非表示) |
'''桃井 可堂'''︵もものい かどう、[[享和]]3年[[8月8日 (旧暦)|8月8日]]︵[[1803年]][[9月23日]]︶ - [[元治]]元年[[7月22日 (旧暦)|7月22日]]︵[[1864年]][[8月23日]]︶︶は、[[日本]]の[[江戸時代]]末期︵[[幕末]]︶の[[志士]]、[[儒教|儒学]]者。[[仮名 (通称)|通称]]は儀八。[[諱]]は誠。[[字]]は中道。可堂は雅号である。
== 略歴 ==
享和3年︵1803年︶、[[武蔵国]][[榛沢郡]]北阿賀野村の[[百姓]]福本守道︵宗左衛門︶の次男として生まれる。幼い頃は[[大里郡]][[血洗島]]の[[渋沢仁山]]︵[[渋沢栄一]]の祖父の弟︶に師事して儒学を修める。[[文政]]7年︵[[1824年]]︶22歳の時、江戸へ出て[[東条一堂]]の門で学び、[[清河八郎]]・[[那珂通高|那珂梧楼]]とともに﹁一堂門の三傑﹂と呼ばれた<ref>﹃明治維新人名事辞典﹄、﹃幕末維新人名事典﹄。</ref>。のち[[備前国|備前]][[庭瀬藩]]板倉家の儒臣として召し抱えられる。しかし[[水戸藩]]士[[藤田東湖]]らとの交流で[[尊王攘夷]]思想に共鳴し、改革派の[[公卿]][[大原重徳]]に建白書を提出して時勢を説いた。この建白は大原の受け入れるところとならず、失望して庭瀬藩を致仕して、帰郷する。桃井は[[中瀬村 (埼玉県)|中瀬村]]に塾を開き、小田熊太郎や金井国之丞ら尊攘派の志士を育成した。
[[文久]]3年︵1863年︶12月には慷慨天朝組{{#tag:ref|[[新田俊純|岩松俊純]]が阿部播磨守を介して幕府に提出した届書にある記述<ref name="中島">﹃{{Citation|和書|author=中島明|title=幕末藩制解体期の民衆運動 明治維新人名事典﹄では﹁天朝組﹂とする上信農民の動向|publisher=[[校倉書房]]|year=1993|page=73}}</ref>。同じ頃同地、榛沢郡血洗島で同様の計画を立てていた[[尾高藍惇忠 (実業家)|尾高藍香]]・渋沢栄一らが結成した組織の名についても﹁天朝組﹂とするものがある<ref>{{Citation|和書|author=[[高木俊輔 (史学者)|高木俊輔]]|title=維新史の再発掘 相楽総三と埋もれた草莽たち|publisher=[[NHK出版|日本放送出版協会]]|series=NHKブックス|year=1970|asin=B000J9GCMW|page=50}}</ref>。先の届書の中で﹁天朝組﹂﹁慷慨組﹂の名が併記されていることや<ref name="中島"/>、両組織はが呼応して挙兵しようとしていたこともあり、資料が混乱している。</ref>|group=注}}を組織し、当時尊王派から忠臣として賞賛されていた[[新田義貞]]の子孫である[[新田俊純|岩松俊純]]を擁して新田氏ゆかりの者を集め、[[上野国]][[沼田市|沼田]]・[[赤城山]]で挙兵して後に横浜の外国人居留地を襲撃しようと企てた。しかし、同志の湯本多門之介や旗印となる岩松らが計画に恐れをなして江戸南[[町奉行]]所へ訴え出たために計画が露見。桃井は12月15日、[[川越藩]]に自首した。[[江戸]]に護送され、[[麻布]]の[[福江藩]]邸預けとなり、幽囚されたが、自ら絶食して死去した。享年62。法名は道義院猛雲至誠居士。墓所は[[東京都]][[文京区]][[本駒込]]の[[吉祥寺 (文京区)|吉祥寺]]にある。1912年︵大正元年︶11月19日、贈[[正五位]]<ref name="zoui31">﹃贈位諸賢伝 増補版 上﹄ 特旨贈位年表 p.31</ref>。著書に﹃帰郷目録﹄など。
==参考文献 脚注 ==
=== 注釈 ===
*『幕末維新人名事典』（[[新人物往来社]]、[[1994年]]）「桃井可堂」（執筆:清水隆） ▼<references group="注" />
*『明治維新人名事典』（日本歴史学会編、[[吉川弘文館]]、[[1981年]]） ▼=== 出典 ===
{{Reflist}}
==脚注 参考文献 ==
▲*『幕末維新人名事典』（[[新人物往来社]]、[[1994年]]）「桃井可堂」（執筆:清水隆）
{{reflist}}
▲*『明治維新人名 事辞典』（日本歴史学会編、[[吉川弘文館]]、[[1981年]]）
== 関連項目 ==
*[[渋沢栄一]]
*[[天狗党の乱]]
{{DEFAULTSORT:もものい かとう}}
[[Category:江戸時代の儒学者]]
[[Category:19世紀日本の儒学者]]
[[Category:幕末の人物]]
[[Category:正五位受位者]]
[[Category:武蔵国の人物]]
[[Category:1803年生]]
[[Category:1864年没]]
|
