サン・マルコ美術館
イタリアのフィレンツェのサン・マルコ広場に位置するサン・マルコ国立美術館(サンマルコこくりつびじゅつかん)は、元来ドメニコ会修道院であり、その一部を美術館として公開し、修道院に所縁の深い美術品を展示している。
![]() Museo nazionale di San Marco | |
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施設情報 | |
専門分野 | 美術館、史跡 |
開館 | 1869年 |
所在地 | イタリア・フィレンツェPiazza San Marco 3, 50121 |
外部リンク | Official website |
プロジェクト:GLAM |
歴史
編集シルヴェストリーニ信徒会
編集メディチ家による修道院再建
編集サヴォナローラの時代
編集修道院の民間化、そして美術館へ
編集美術館の見学路:1階
編集サンタントニーノの回廊
編集チケット売り場を通過すると、美術館の見学路が始まる。最初に目に入る回廊は、ミケロッツォにより1440年以前に建設されたサンタントニーノの回廊である。
最も古いフレスコ装飾は、フラ・アンジェリコにより制作された次の5枚のルネッタである。
≪沈黙を命ずるヴェローナの聖ペテロ≫ ≪ドメニコ会の規則を示す聖ドメニコ≫ ≪『神学大全』をもつ聖トマス・アクィナス≫ ≪二人のドメニコ会修道士により迎えられる巡礼者姿のキリスト≫ ≪慈悲のキリスト≫
フラ・アンジェリコの手になるとりわけ重要な作品は、北西の角に位置する≪十字架磔刑と聖ドメニコ≫を表す大フレスコ画である。
サンタントニーノの回廊を飾るルネッタ装飾の大部分は、16世紀末から17世紀初頭にベルナルディーノ・ポッチェッティをはじめとする画家たちにより完成された。
旧宿泊所の展示室
編集元来、卑しい巡礼者たちを迎え入れていた旧宿泊所(高貴な身分の巡礼者は客室に迎えられた)は、今日フラ・アンジェリコの作品を展示空間となっており、フラ・アンジェリコによる最も重要な板絵作品の多くを展示している。
旧司教座聖堂参事会修道院会議室の展示室
編集旧司教座聖堂参事会修道院会議室もまたフラ・アンジェリコにより≪十字架磔刑≫を表すフレスコ画で飾られた。
ピアニョーナの鐘
編集洗面台の間
編集大食堂
編集大食堂は修道院の修道士たちが用いた食堂であり、今日、16世紀から18世紀に遡る絵画作品を展示している。
フラ・バルトロメオの間
編集旧調理室の間
編集この広間もまた元来調理室として用いられ、1983年に一般に公開された。現在はフラ・アンジェリコから影響を受けた画家の作品が展示されている。
連絡の諸広間とサン・ドメニコの回廊
編集小食堂(ギルランダイオによる≪最後の晩餐≫)
編集1486年にドメニコ・ギルランダイオと助手によりフレスコで描かれた≪最後の晩餐≫は客人の間の食堂を飾っていた。
旧客人宿泊室
編集旧客人宿泊室には、19世紀から20世紀にかけて、「再開発」と称して実施されたフィレンツェ市街地およびゲットーの取り壊しにより生じた数々の石碑が保管されている。
シルヴェストリーニ信徒会の回廊
編集美術館の見学路:2階
編集≪受胎告知≫
編集階段を登り2階へ登ると目の前に≪受胎告知≫を表す美しいフレスコ画が現れる。これはフラ・アンジェリコが1440年から1450年頃にかけて制作した傑作である。
フラ・アンジェリコは同主題作品を他に三点制作しており、各々プラド美術館、コルトーナ、サン・ジョヴァンニ・ヴァルダルノに現存している。
聖ドメニコの十字架
編集最初の廊下(東)
編集- ≪十字架を崇拝する聖ドメニコ≫
- ≪十字架と聖母≫
- ≪十字架と聖母、聖ドメニコ、天使≫
- ≪キリストの洗礼≫
- ≪キリストの磔刑、聖母、マグダラのマリア、聖ドメニコ≫
- ≪キリストの哀悼と聖母、聖ドメニコ≫
- ≪キリストの鞭打ちと、聖母、聖ドメニコ≫
- ≪十字架を背負うキリスト≫
- ベノッツォ・ゴッツォーリ≪キリストの磔刑と聖母、ヴェローナの聖ピエトロ≫
- ≪キリストの磔刑十字架聖母、ヴェローナの聖ピエトロ≫
≪影の聖母≫
編集≪影の聖母≫と通称されるこのフレスコ画は、独房第24と第25の間にある廊下に位置し、玉座に座す聖母子と諸聖人(聖ドメニコ、コスマ、ダミアーノ、マルコ、聖書記者ヨハネ、トマス・アクィナス、ロレンツォ、ヴェローナのピエトロ)を表している。
第二の廊下(南)
編集- サヴォナローラの独房、フレスコ壁画なし
- サヴォナローラの独房、フレスコ壁画なし
- サヴォナローラの独房、フレスコ壁画なし
- ≪十字架を崇拝する聖ドメニコ≫
- ≪十字架を崇拝する聖ドメニコ≫
- ≪十字架を崇拝する聖ドメニコ≫
- ≪十字架を崇拝する聖ドメニコ≫
- ≪十字架を崇拝する聖ドメニコ≫
- ≪十字架を崇拝する聖ドメニコ≫
- ≪十字架を崇拝する聖ドメニコ≫
北廊下
編集St. Dominic worships the Crucifix
建築家ミケロッツォの図書館
編集第3の廊下の右壁面に、コジモ・デ・メディチの要請により、建築家ミケロッツォが建設した図書館がある。
脚注
編集出典
編集参考文献
編集- Guida d'Italia, Firenze e provincia ("Guida Rossa"), Edizioni Touring Club Italiano, Milano 2007.
- Le grandi città d'Europa. Firenze, Touring Club Italiano, Milano 2002.
- Pierluigi De Vecchi ed Elda Cerchiari, I tempi dell'arte, volume 2, Bompiani, Milano 1999. ISBN 88-451-7212-0.
- Giorgio Batini, Firenze curiosa, Bonechi Editore, Firenze 1972.
≪最後の晩餐≫に関する文献
編集- C. Acidini Luchinat e R. C. Proto Pisani (a cura di), La tradizione fiorentina dei Cenacoli, Calenzano (Fi), Scala, 1997, pp. 139 - 143.
図書館に関する文献
編集- Enzo Bottasso, Storia della biblioteca in Italia, Milano, Editrice Bibliografica, 1984, p. 15-16 ISBN 88-7075-095-7.
関連項目
編集- Musei di Firenze