サン・マルコ美術館

イタリア、フィレンツェのサン・マルコ修道院付属美術館

イタリアフィレンツェのサン・マルコ広場に位置するサン・マルコ国立美術館(サンマルコこくりつびじゅつかん)は、元来ドメニコ会修道院であり、その一部を美術館として公開し、修道院に所縁の深い美術品を展示している。

サン・マルコ美術館
Museo nazionale di San Marco
サン・マルコ美術館の位置(フィレンツェ内)
サン・マルコ美術館
フィレンツェ内の位置
サン・マルコ美術館の位置(イタリア内)
サン・マルコ美術館

サン・マルコ美術館 (イタリア)

施設情報
専門分野 美術館史跡
開館 1869年
所在地 イタリアフィレンツェPiazza San Marco 3, 50121
外部リンク Official website
プロジェクト:GLAM
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1865-1871

2014西2014

歴史

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シルヴェストリーニ信徒会

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1300

1418退退41437 14201434 2湿

メディチ家による修道院再建

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1437 143851443164 1439

4143914441宿2 1440-144114421452

2窿稿

サヴォナローラの時代

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フラ・バルトロメオ作「ジローラモ・サヴォナローラの肖像

148961498

修道院の民間化、そして美術館へ

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1808186611979

1869 191906 1922

19341977

1966 19791983宿

20061966

20072

美術館の見学路:1階

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サンタントニーノの回廊

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チケット売り場を通過すると、美術館の見学路が始まる。最初に目に入る回廊は、ミケロッツォにより1440年以前に建設されたサンタントニーノの回廊である。

最も古いフレスコ装飾は、フラ・アンジェリコにより制作された次の5枚のルネッタである。

≪沈黙を命ずるヴェローナの聖ペテロ≫ ≪ドメニコ会の規則を示す聖ドメニコ≫ ≪『神学大全』をもつ聖トマス・アクィナス≫ ≪二人のドメニコ会修道士により迎えられる巡礼者姿のキリスト≫ ≪慈悲のキリスト≫

フラ・アンジェリコの手になるとりわけ重要な作品は、北西の角に位置する≪十字架磔刑と聖ドメニコ≫を表す大フレスコ画である。

サンタントニーノの回廊を飾るルネッタ装飾の大部分は、16世紀末から17世紀初頭にベルナルディーノ・ポッチェッティをはじめとする画家たちにより完成された。

旧宿泊所の展示室

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リナイオーリの壁祭壇

元来、卑しい巡礼者たちを迎え入れていた旧宿泊所(高貴な身分の巡礼者は客室に迎えられた)は、今日フラ・アンジェリコの作品を展示空間となっており、フラ・アンジェリコによる最も重要な板絵作品の多くを展示している。

旧司教座聖堂参事会修道院会議室の展示室

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旧司教座聖堂参事会修道院会議室もまたフラ・アンジェリコにより≪十字架磔刑≫を表すフレスコ画で飾られた。

ピアニョーナの鐘

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洗面台の間

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14

大食堂

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ジョヴァンニ・アントニオ・ソリアーニ、≪天使に奉仕される聖ドメニコと修道士たち≫

大食堂は修道院の修道士たちが用いた食堂であり、今日、16世紀から18世紀に遡る絵画作品を展示している。

フラ・バルトロメオの間

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150025調

旧調理室の間

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この広間もまた元来調理室として用いられ、1983年に一般に公開された。現在はフラ・アンジェリコから影響を受けた画家の作品が展示されている。

連絡の諸広間とサン・ドメニコの回廊

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小食堂(ギルランダイオによる≪最後の晩餐≫)

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ドメニコ・ギルランダイオ ≪最後の晩餐≫

1486年にドメニコ・ギルランダイオと助手によりフレスコで描かれた≪最後の晩餐≫は客人の間の食堂を飾っていた。

旧客人宿泊室

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旧客人宿泊室には、19世紀から20世紀にかけて、「再開発」と称して実施されたフィレンツェ市街地およびゲットーの取り壊しにより生じた数々の石碑が保管されている。

シルヴェストリーニ信徒会の回廊

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美術館の見学路:2階

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214381446

19761983

≪受胎告知≫

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階段を登り2階へ登ると目の前に≪受胎告知≫を表す美しいフレスコ画が現れる。これはフラ・アンジェリコが1440年から1450年頃にかけて制作した傑作である。

フラ・アンジェリコは同主題作品を他に三点制作しており、各々プラド美術館、コルトーナ、サン・ジョヴァンニ・ヴァルダルノに現存している。

聖ドメニコの十字架

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最初の廊下(東)

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1



(一)

(二)

(三)

(四)

(五)

(六)

(七)

(八)

(九)

(十)殿

(11)



9
  1. ≪十字架を崇拝する聖ドメニコ≫
  2. ≪十字架と聖母≫
  3. ≪十字架と聖母、聖ドメニコ、天使≫
  4. ≪キリストの洗礼≫
  5. ≪キリストの磔刑、聖母、マグダラのマリア、聖ドメニコ≫
  6. ≪キリストの哀悼と聖母、聖ドメニコ≫
  7. ≪キリストの鞭打ちと、聖母、聖ドメニコ≫
  8. ≪十字架を背負うキリスト≫
  9. ベノッツォ・ゴッツォーリ≪キリストの磔刑と聖母、ヴェローナの聖ピエトロ≫
  10. ≪キリストの磔刑十字架聖母、ヴェローナの聖ピエトロ≫

≪影の聖母≫

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≪影の聖母≫と通称されるこのフレスコ画は、独房第24と第25の間にある廊下に位置し、玉座に座す聖母子と諸聖人(聖ドメニコ、コスマ、ダミアーノ、マルコ、聖書記者ヨハネ、トマス・アクィナス、ロレンツォ、ヴェローナのピエトロ)を表している。

第二の廊下(南)

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3
  1. サヴォナローラの独房、フレスコ壁画なし
  2. サヴォナローラの独房、フレスコ壁画なし
  3. サヴォナローラの独房、フレスコ壁画なし
  4. ≪十字架を崇拝する聖ドメニコ≫
  5. ≪十字架を崇拝する聖ドメニコ≫
  6. ≪十字架を崇拝する聖ドメニコ≫
  7. ≪十字架を崇拝する聖ドメニコ≫
  8. ≪十字架を崇拝する聖ドメニコ≫
  9. ≪十字架を崇拝する聖ドメニコ≫
  10. ≪十字架を崇拝する聖ドメニコ≫

北廊下

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西

(一)

(二)

(三)

(四)

(五)

(六)

(七)

西

(一)4

(二)

(三)

(四)

(五)

(六)

(七)




  • Cell 17
    St. Dominic worships the Crucifix
  • 建築家ミケロッツォの図書館

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    第3の廊下の右壁面に、コジモ・デ・メディチの要請により、建築家ミケロッツォが建設した図書館がある。

    脚注

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    出典

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    参考文献

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    • Guida d'Italia, Firenze e provincia ("Guida Rossa"), Edizioni Touring Club Italiano, Milano 2007.
    • Le grandi città d'Europa. Firenze, Touring Club Italiano, Milano 2002. 
    • Pierluigi De Vecchi ed Elda Cerchiari, I tempi dell'arte, volume 2, Bompiani, Milano 1999. ISBN 88-451-7212-0.
    • Giorgio Batini, Firenze curiosa, Bonechi Editore, Firenze 1972.

    ≪最後の晩餐≫に関する文献

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    • C. Acidini Luchinat e R. C. Proto Pisani (a cura di), La tradizione fiorentina dei Cenacoli, Calenzano (Fi), Scala, 1997, pp. 139 - 143.

    図書館に関する文献

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    • Enzo Bottasso, Storia della biblioteca in Italia, Milano, Editrice Bibliografica, 1984, p. 15-16 ISBN 88-7075-095-7.

    関連項目

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    • Musei di Firenze

    外部リンク

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    座標: 北緯43度46分42秒 東経11度15分34秒 / 北緯43.778198度 東経11.259329度 / 43.778198; 11.259329