セルゲイ・レイフェルクス
セルゲイ・ペトロヴィチ・レイフェルクス︵ロシア語: Серге́й Петро́вич Лейферку́с、ラテン文字転写例: Sergei Petrovich Leiferkus、1946年4月4日 - ) は、ロシアのバリトン歌手である。その力強い歌唱と劇的な表現によって知られる。特に﹃トスカ﹄でのスカルピアや﹃オテロ﹄のイアーゴー、﹃サムソンとデリラ﹄のダゴンの大神官、﹃シモン・ボッカネグラ﹄のタイトル・ロールなどの演技で名高い。姓はレイファークスと表記されることも多い。
セルゲイ・ペトロヴィチ・レイフェルクス | |
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基本情報 | |
生誕 | 1946年4月4日 |
出身地 | ロシア サンクトペテルブルク |
学歴 | レニングラート音楽院 |
ジャンル | クラシック音楽 |
職業 | 声楽家(バリトン) |
経歴
編集
1946年にレニングラート︵現在のサンクトペテルブルク︶に生まれ、レニングラート音楽院に学んだ。1972年に同地のマールイ劇場に加入し、﹃エフゲニー・オネーギン﹄や﹃イオランタ﹄、﹃セビリアの理髪師﹄、﹃ドン・ジョヴァンニ﹄などの演技で頭角を表した。1977年にキーロフ歌劇場に加入し、当時ユーリ・テミルカーノフの助手を務めていたヴァレリー・ゲルギエフの指揮によりプロコフィエフ﹃戦争と平和﹄のアンドレイ・ボルコンスキー役を演じた。このキーロフ歌劇場在籍時に力強い歌手として、また創意に富む俳優として国際的に評価されるようになった。1980年代初頭にクルト・マズア指揮のベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と共演して以降は西側諸国のオペラ、コンサートにも活発に出演するようになった。
これまでにロイヤル・オペラ・ハウス、ウィーン国立歌劇場, オペラ・バスティーユ、スカラ座、サンフランシスコ・オペラ、メトロポリタン歌劇場、ネーデルランド・オペラ、テアトロ・コロンなどの世界の主要な歌劇場でその演技を披露し、エディンバラ・フェスティバルやブレゲンツ音楽祭、グラインドボーン音楽祭、ザルツブルク復活祭音楽祭などの音楽祭に出演している。共演した著名な指揮者にはゲオルク・ショルティやジェームズ・レヴァイン、クラウディオ・アバド、ベルナルト・ハイティンク、ズービン・メータ、リッカルド・ムーティ、小澤征爾など、主要なオーケストラにはロンドン交響楽団、ボストン交響楽団、ニューヨーク・フィルハーモニック、フィラデルフィア管弦楽団などがある。
1983年にロシア・ソビエト連邦社会主義共和国人民芸術家の称号を、1985年にソビエト連邦国家賞を授与された。