テケテケ
概要
編集考察
編集話の構成
編集「テケテケ」のストーリーは大きく二つのパートに分かれる。
- テケテケが亡霊となった理由
- その逸話を聞いた者に対するサプライズ
まず逸話を紹介し、恐怖心を煽った後に、「この話を聞いた者のところにも現れる」と付け加えることで、さらに恐怖心を増幅するためである[5]。
出血の停止・胴体の切断
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●﹁テケテケ﹂の因縁に﹁あまりの寒さに血管が収縮してしまい、出血が止まった︵だから楽に死ねずに苦しんだ︶﹂とあるが[6]、現実には﹁冬の北海道﹂の寒さ程度ではそのようなことは起こらないとされている。
氷点下数百度で急激に冷却しない限り、人間の体温下では血管を止血するまで収縮させる・もしくは入り口部分の血液を凍結させることはできない。
●電車に撥ねられた場合、上半身と下半身に切断されることはほとんどなく、電車が徐行運転であっても人間の体がその衝撃を受けると、全身打撲による粉砕骨折、内臓破裂及び脳挫傷になり、速度が出ている場合では細かな肉片となって飛び散ってしまう。仮に即死しなかったとしても意識があることはまずない。
同じエピソードの都市伝説
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●童謡の﹁サッちゃん﹂に4番があるという都市伝説も、エピソードが同じで、北海道室蘭で女子中学生の桐谷佐知子(14歳)が、下校途中に通学路の途中にある踏切の線路の溝に足がはまって、くじいて動けなくなり、そのまま人身事故に遭って、胴体を真っ二つに轢かれて死亡したもの。その際も寒さで露出した内臓や血管が収縮して一時的に出血が停止し、数分間激痛に悶え苦しみながら、自分の下半身を探しながら息絶えたという。そして、その事故を面白がった男子生徒が﹁サッちゃん﹂の4番を作り、周りに言いふらすと、男子生徒が足なし死体で見つかったという。このように、﹁サッちゃん﹂とテケテケは共通した都市伝説が用いられている[7]。
●﹁テケテケ﹂の因縁と同じ形式の事故に由来しながら、その場で運転士をショック死させたり、事故現場で声が聞こえるという都市伝説も[8]元は別の話として語られており[9]、テケテケやカシマさんと互いに影響を与え合った可能性を吉田悠軌は唱えている[3]。
●漫画﹁地獄先生ぬ~べ~﹂にてテケテケをベースにした﹁てけてけ怪の巻﹂という物語があり、その作中の描写や﹁三日以内に忘れないと目の前にてけてけが現れる﹂という触れ込みが当時の読者にトラウマ級の衝撃を与えたため、同作品のストーリーを取り扱った各種サイト等でも必ずランキング上位に食い込む話となっている[10][11]。てけてけの正体が女子中学生であることや、不良の男子学生が最後に衝撃の展開を迎えてしまう描写も相まって、このてけてけの回はアニメ化がされていない。
脚注
編集- ^ ASIOS & 廣田龍平 2022, p. 193.
- ^ 吉田悠軌 2017, p. 56.
- ^ a b 吉田悠軌 2017, p. 58.
- ^ 並木伸一郎 2007, p. 64.
- ^ STスタジオ 2022, p. 68.
- ^ 松山ひろし 『3本足のリカちゃん人形―真夜中の都市伝説』 イースト・プレス、2003年、14-18頁。
- ^ キリン 2020, p. 12.
- ^ 朝里樹 2020, p. 192.
- ^ 松山ひろし 2012, p. 1.
- ^ “トラウマ必至? 『ぬ~べ~』容赦ない回4選 「オチも意地悪」「見開きで絶叫」 - 記事詳細|Infoseekニュース”. Infoseekニュース. 2023年12月1日閲覧。
- ^ “『地獄先生ぬ~べ~』30周年の無料配信で楽しみたい、トラウマ&感動エピソード”. Real Sound|リアルサウンド ブック (2023年10月16日). 2023年12月1日閲覧。
参考文献
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●John Berra: Directoyr of World Cinema: Japan, 2. Band. Intellect Books, Bristol 2012, ISBN 184150551X, page 196.
●Robert B. Durham: Modern Folklore. Lulu Press Inc., Raleigh (North Carolina) 2015, ISBN 9781312909694, page 406.
●Salvador Jimenez Murguía: The Encyclopedia of Japanese Horror Films, Rowman & Littlefield, Lanham 2016, ISBN 1442261676, page 317 & 318.
●Bintarō Yamaguchi: 世界の妖怪大百科. Gakken Kyōiku Verlag, Tokio 2014, ISBN 4052040538, page 82.
●並木伸一郎﹃最強の都市伝説﹄経済界_(出版社)、2007年、63-65頁。ISBN 9784766783988。 NCID BA82980185。OCLC 675096350。国立国会図書館書誌ID:000008564927。2023年7月9日閲覧。
●松山ひろし﹃怖すぎる話 : 真夜中の都市伝説﹄イースト・プレス︿文庫ぎんが堂 ; ま3-1﹀、2012年、1頁。ISBN 9784781670713。 NCID BB09615107。OCLC 820775189。国立国会図書館書誌ID:023623828。2023年7月9日閲覧。
●吉田悠軌﹁みんなカシマさんの話に震えた﹂﹃昭和の不思議101﹄隠蔽された真相解明号、大洋図書、2017年、54-59頁、ASIN B08XM2XT3Q、ISBN 9784813079682、OCLC 1007801464、国立国会図書館書誌ID:028481218、2023年7月9日閲覧。
●朝里樹﹃日本の都市伝説大事典﹄新星出版社、2020年、192頁。ISBN 9784405073142。 NCID BC01228261。OCLC 1198528876。国立国会図書館書誌ID:030481951。2023年7月9日閲覧。
●キリン﹃あなたの知らないこの世の闇大全 : 考察系YouTuberキリン﹄扶桑社、2020年、12頁。ASIN 4594085563。ISBN 9784594085568。OCLC 1233244526。国立国会図書館書誌ID:030773739。2023年7月9日閲覧。
●STスタジオ﹃STスタジオの絶対に言ってはいけない怖すぎる都市伝説﹄宝島社、2022年、68-69頁。ISBN 9784299023735。 NCID BC12555510。OCLC 1302967265。国立国会図書館書誌ID:031943269。2023年7月9日閲覧。
●ASIOS、廣田龍平﹃謎解き﹁都市伝説﹂ = Skeptical Investigation of Urban Legends﹄彩図社、2022年、188-195頁。ASIN 4801306357。ISBN 9784801306356。OCLC 1355865020。国立国会図書館書誌ID:032489786。